1つひとつ、目の前の目標に向かって<前編>
今シーズンの戦いを振り返るにあたって、欠かせないのがルーキーたちの存在である。2021年、確かに若返ったチームの中で、野手の象徴が佐藤輝明や中野拓夢だとすれば、投手では彼が筆頭となるだろう。伊藤将司、背番号27。大学、社会人を経てプロ入りを果たした左腕は、即戦力の評価に違わぬ安定したパフォーマンスを披露。ここまで(9月7日時点)に7勝をマークしており、ルーキー左腕としての6勝以上は、チームでは実に35年ぶりとなる記録である。
「自分でも1年目から7勝できるとは思っていなかったので、結果が出ているというのはすごく自信につながっています」
マウンド上で見せる丁寧な投球からも感じられるとおり、真面目で謙虚な25歳。淡々と投げながらも、着々と実績を積み上げている。
今季はここまでに15試合に登板。先発として6回以上を投げ、自責点3以内に抑えた際に記録されるQS(クオリティー・スタート)という指標を、15試合中9度マーク。QSを記録した割合は、チームでは青柳晃洋(77.8%)、ガンケル(71.4%)に次ぐ数字を記録している(60%)。規定投球回に達していないためあくまで参考記録だが、現在の防御率でいえば、今季セ・リーグで7勝以上を挙げている投手の中で6番目の好成績だ。そもそも、7勝以上を挙げている投手自体、リーグで10名しかいないことを考えれば、いかに優れた数字なのかがわかるだろう。
1つひとつ、目の前の目標に向かってショートver<前編>終了。
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