Q:プロ野球選手になってから大きく変わったことはありますか?
坂本: 立場と役割ががらりと変わりましたね。昨年まで僕は大学生で、チーム内でもほかの選手たちを引っ張っていく立場でした。みんなが、僕についてきてくれる環境で野球に取り組んでいた部分がたくさんありました。でもプロの世界に入ってからは、一年目ということもありこれまでとは逆に先輩方についていく感じになりました。ですから、先輩方の背中を見ながら多くを学ばせていただく中で、僕はどんなふうに自分らしさを出していけるのかなということを考えました。プロというのは、やっぱり実力勝負の世界だと思うんです。きちんと自分というものを出し、結果を残して評価されなくてはいけない場所。そのあたりの厳しさが学生時代とはすごく変わったって思います。
Q:その大きな変化の中で、どのように野球へと取り組みましたか?
坂本: さまざまなことをプロの世界で経験されてきた先輩方の力を借りたり、頼ったりする部分がたくさんあります。でもそれだけじゃなくて、指導を受けるばかりではなく、自分がこうだと思うことや感じた部分を直接聞いてみることも意識しています。その反応を見てピッチャーのために、チームのために、どんなことが僕に求められ、何ができるのかを考えながら野球に取り組んでいます。
Q:タイガースに入団される時に、阪神になくてはならない存在であり日本を代表するキャッチャーになりたいと言われていました。実際に、プロの世界でプレーして手応えはありましたか?
坂本: 正直にいうと、少しはプロでも自分の力が通用するかなと思っていた部分はありました。でも実際にはその認識はまだまだ甘くて、技術的に足りていない部分が本当にたくさんありました。反対に、あまり自分は得意じゃないなと思っていた部分でも、コーチや先輩からアドバイスもらって取り組んでいく中で、思いのほか得意になれるんじゃないかと新たに発見することもありました。日本を代表するキャッチャーになれるっていう確信まではいきませんが、良いことも悪いことも自分にとって発見の多い一年間になっていると思います。
第2回の更新は10月14日(金)。お楽しみに!