Q:これまでのインタビューで、刺激を受けている選手は誰かと聞くと、多くの選手が福留選手と答えられます。先輩としてコミュニケーションを取る際に気を付けている点は?
福留:特別、何かをしてるわけではありません。ただ、僕自身が経験したことを伝えてあげることを心がけています。僕は若い時に周りの選手たちを見て、今やっていること以上に頑張らないと自分は他の選手に勝てないと感じて、これまでのプロ生活を送ってきたんです。これは昔の先輩選手たちの姿勢から学んだことです。僕自身はこの世界で何十年とやってきた経験があるんで、自分がぶち当たったような壁に苦しんでいる選手がいれば、こういう時はこう考えて調子を取り戻したよって伝えるようにしています。ただし、選手の性格によっては伝え方を間違えると逆に悩んでしまう選手もいるので、相手を見ながら話をするようにしていますね。
Q:個人的に今年特に考えているご自身のテーマはありますか?
福留:昨シーズンはせっかく三割打ったので、今年も三割を最低ラインと考えています。これは三割打とうっていうことじゃなくって、最低ラインを三割にしてそれ以上を目指すということです。ホームランや打点っていうのは、その前にランナーがいるかどうかの状況で自分が何本打てるか、何点取れるかということが変わると思います。でも打率は自分次第で達成できるものなんで、最低ラインを三割っていうところにこだわりたいと思っています。これは僕の中では挑むテーマというよりも最低条件ですね。
プロとしての当たり前かはわかんないですけど、やっぱり打てないと若い選手に負けた気になるし、自分はまだまだやれますよって示せるのは打つことですから。僕の持ってる力を若い選手に見せたいんで、数字で結果を出さないといけませんね。
第3回の更新は4月21日(金)。お楽しみに!