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度重なる痛恨のミス

両チーム合わせて四死球28、残塁33を数える大乱戦も、最終盤まで手痛いミスを繰り返した阪神が必然的に星を落とした。

開幕戦を打ち勝った阪神は、2戦目の広島先発・岡田に対しても(投手を除き)同じ打線で挑む。初回 上本が四球出塁の高山とのエンドランを決めた無死1・3塁から3番 糸井の右犠飛で先取点。福留がヒットで繋いで原口も右前へ適時安打を放った。更に二死満塁となって8番 梅野が速球に詰まりながらも中前に今季初ヒットの2点適時打を落として阪神が4点を先制する。

「打ったのはストレート。最低限だが、外野まで運ぶことが出来て良かった」。クールに振り返った糸井嘉男外野手に対して、「追い込まれてしまったが、フルカウントまで持って来れたので何とか粘り強く行こう!とポイントを近づけるイメージで打ちに行った。センターに捕られそうだったので『落ちろ!!』と思っていた」原口文仁選手は、気持ちが通じた結果に笑顔を見せる。

いきなり大きなプレゼントをもらった阪神先発・岩貞だが、その裏 ヒット・四球で走者を背負い3番 丸に左中間へ3点本塁打を浴びてしまう。制球が定まらず苦しい立ち上がりの岩貞は2回裏にも二死満塁の大ピンチを迎えるが、5番 鈴木はフルカウントから渾身の真っ直ぐで空振り三振に仕留めた。香田勲男投手コーチは序盤の投球を「岩貞本人に取っての開幕で、やってやろう!と言う気持ちが空回りしている」と評した。

阪神は2回表 広島・岡田の3四球で無死満塁のチャンスを得、5番 原口の左犠飛などで2点を加えた。原口は、「打ったのはカーブ。何とか走者を返そうという気持ちで打席に入った。強い打球を打つということをイメージしてスイングすることが出来た」と話している。(広島・岡田は4回104球5安打2三振7四死球6失点で早々と降板)

5回裏 岩貞は一死1塁から5番 鈴木に不用意な直球を叩かれレフトへ文句なしの2ランアーチを浴び再び1点差に詰められる。5回(100球)5安打 6三振 5四死球 5失点で降板した岩貞祐太投手は、「(先制直後の失点で)リズムが悪くなってしまった。途中修正出来た部分もあったけど、長打だけは打たれてはいけないという場面(5回 鈴木の2ラン)で粘り切れなかったことが今後の課題」と反省しきりだった。

6回表  阪神は一死1・2塁で今季7打席ノーヒットの6番 北條に回ると、金本監督が代打・中谷を起用。中谷は、中田からスイッチされた広島3人目・薮田から止めたバットで幸運な右前安打を放ち満塁となる。鳥谷は三振に倒れるが、8番 梅野の高いバウンドが内野安打となった上にショート田中の悪送球が重なって2点が加わった。

阪神はその裏から継投に入るが、2人目・松田が代打・會澤に中前適時安打。代わった高橋も一死1・3塁から丸の左犠飛で失点して又も1点差とされる。更に7回裏には5人目・今季初登板の藤川が會澤に押し出し四球を与えて、遂に同点となった。それでも1番 田中を一ゴロ併殺に取って、何とか広島の勝ち越し点は阻んだが、続く8回裏 阪神に手痛い守備のミスが続出する。先頭・菊池の左飛を高山が落球した後、バント処理でマテオが2戦連続の一塁悪送球で無死2・3塁。絶体絶命だったが、開き直ったマテオは二死後エルドレッドに四球を与えただけで、この窮地を凌ぎ切った。

試合は8対8で9回へ。広島守護神・中崎が登場した9回表 阪神は先頭・糸井が四球で出塁するが、ディレード・スチールに失敗して流れを掴めない。その裏マテオは3四球で二死満塁として4番 新井を迎えるが、二ゴロに打ち取り延長戦へともつれ込んだ。決着は10回裏 阪神 7人目・ドリスは一死1塁から牽制悪送球で走者を得点圏に進めるとショートゴロを処理したルーキー糸原が一塁へ悪送球。一死2・3塁となって7番 安部が一二塁間を襲う打球を放つ。セカンド大和がよく止めて本塁へ送球するが、走者の広島・上本がタッチを掻い潜って生還。広島が9対8で劇的なサヨナラ勝ちを決めた。

両チーム合わせて1試合27四球は、80年振りにプロ野球最多記録を更新。言うまでもなく、投手にとっては不名誉な数字となった。それでも、悪いのは投手ばかりではない。この日も4失策と開幕2試合で失策7となった拙守は、チームの致命傷になりかねない。

「これだけミスが出たら・・。記録に表れないミスも出てるし」。5時間24分の乱戦を終えた金本知憲監督は、疲れ切った表情で敗因を語った。これでもか!と噴出した拙守だったが、中でも盗塁のベースカバーの際に落球した上本と飛球を落とした高山に関しては「目の前のボール、ノーバウンドの球はしっかり処理してもらわないと」と苦言を呈する。

但し、10回裏 糸原の失策については、「ルーキーだし責める事は出来ない。(だが)この経験をプラスにして」今後の糧にして欲しい思いだ。6回のチャンスで北條に代打を送った事には、「あそこで勝負を懸けた。今(北條は)自分のタイミングで打ててないので。苦しいけど自分で打開しなければいけない」と話して、愛弟子の奮起を促していた。