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逆転されても即逆転。2桁安打で2連勝

突破口は前日のヒーローが切り開いた。

2回、先頭打者として打席に入った大山はレフト前に安打を放ち出塁する。このルーキーに負けていられない昨季の新人王・高山もセンター前に弾き返し、チャンス拡大。ドラ1コンビで作った無死1、2塁の場面では大和がレフト前に適時打。「大山、高山と若い選手が打って、中堅の大和が還してくれた」と金本監督を喜ばせる3連打で先制に成功した。

序盤2回を打者6人で抑える立ち上がりを見せていた先発・岩貞は、3回と4回にピンチを招くが大山の好守などもあり無失点で切り抜ける。6回に3点を失うが、直後に打線がつながった。

先頭の福留が2塁打で出塁すると、続く大山は詰まりながらもセンター前に落としプロ初の適時打を記録。この一打で1点差に迫り、1死1、2塁から代打・中谷の打球はセンター前へ。

「当たりはよくなかったけど、抜けてくれて良かったです」

中谷の気迫が込もった打球は外野の芝生の上を転がり、スタートを切っていた2走・大山が同点のホームを踏む。さらに2死1、3塁からのワイルドピッチで勝ち越しに成功。一時逆転を許したが、すぐさま試合をひっくり返しリードを奪った。

7回には糸井が5月30日以来となるアーチをライトスタンドポール際に叩き込む。角度がつかなくても低い弾道のままスタンドまで届かせることが出来るのは、復調の証と見てよさそうだ。

8回にマテオが1点は失うが、9回は守護神・ドリスがきっちり締めて逃げ切りに成功。

2桁安打を放った打線に金本監督は「いっときよりはトンネル抜けたかなと思っています」と安堵し、福留については「孝介の調子が上がってくれば4月5月みたいにドンドン点入るのでね」

糸井、福留、大山のクリーンアップは3人全員が複数安打。夏場に猛虎打線が加速する。