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Vへ弾みをつける3、4番揃い踏み

ペナントレースも残り20試合。順位は2位ながら首位のヤクルトとはわずかに1ゲーム差、2005年以来の優勝は手を伸ばせば届くところにある。運命の10月戦線、最初の試合で先発マウンドを任されたルーキーが好投した。

伊藤将はこれまで中日と2度対戦し、14イニングで無四球2失点に抑えており相性が良い。この日も立ち上がりは内野ゴロ3つで三者凡退。ストレートにキレがあるため、変化球が生きる。ボールゾーンの球を振らせて序盤3回をパーフェクト、凡打の山を築いた。

打線はここのところ、モヤモヤした攻撃が続いていたが4回に大山が一振りで試合を動かした。安打で出塁したマルテを1塁に置いてセンターに先制の2点本塁打を放った。

「(伊藤)将司が頑張って投げてくれていますし、とにかく先制点を取りたいと思っていたので、ホームランになって良かったです」

5回には2死2、3塁からマルテも長打力を発揮する。見逃せばボール球の高めのカットボールを力でレフトスタンドへ運んだ。

「いい打席を送ろと思ってましたし、ゾーンに来た球を強く打つことだけ心がけてました。(20号到達は)嬉しいですね。これからもチャンピオン目指して頑張りたいと思います」

効果的な2発で5得点、頼もしい3番4番の共演による援護を受けた伊藤将は本塁打を2本浴びたが失点はソロアーチによる2点だけ。7回2失点としっかり先発の役割を果たした。

「しっかり試合を作ろうと思って臨みました。野手の皆さんに援護点を取ってもらったのでホームランを2本打たれちゃったんですけど、その中で勝てたのは本当に良かったです」

8回は岩崎がほぼ変化球のみの組み立てで三者凡退、相手スコアラーを困惑させる投球で仕事をこなし守護神へつないだ。9回はスアレスが得点圏に走者を背負ったが最後はセカンドライナーの併殺に打ち取って逃げ切りに成功。10月最初の試合を白星で飾った。矢野監督は「優勝争いの中で戦うというのは良い経験出来てると思いますし、これが成長につながると思いますし、本当に強いチームになっていけると信じて明日からも戦っていきます」3連敗を喫した前カードのイメージを払拭するには十分な内容と結果、優勝へ向けて弾みがついた。