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井上がプロ初アーチも1点及ばず

精神的支柱の大山が4番復帰で5番には井上を抜擢。組み替えたクリーンアップが初回から機能した。2死から森下の打ち上げた打球を相手のセンターが見失いラッキーな2塁打となるともらったチャンスを逃さない。大山がライト前に先制の適時打を放つ。

「チャンスの場面だったので、どんな形でもランナーを還すつもりで打席に入りました。追い込まれていましたが、いいバッティングができたと思います」

さらに井上も3塁線を破る2塁打で続く。追加点には繋がらなかったが存在感を示した。

先発の村上も気合いを込めて投げ込んだ。立ち上がりに投手強襲安打と送りバントで1死2塁とピンチを背負ったがDeNAの3番・佐野はアウトローいっぱいのストレートで見逃し三振。4番のオースティンはフルカウントから低めのフォークを振らせて空振り三振。左右関係なく正確な制球で打ち取った。3回に2点を失い逆転を許してしまうが4回にやり返した。ミート力に優れる宮崎を力強いストレートで三振に仕留め、続く山本には65km/hの超スローカーブの後に150km/h近いストレートを投げ込む緩急で攻めて2者連続三振。林にはファウルで粘られたが最後はインコースにズバッとストレートで見逃し三振。この回のアウトを全て三振で奪った。

1-2と1点ビハインドの6回、1死から井上が振り抜いた打球はレフトスタンドへ一直線。ポール際に飛び込む嬉しいプロ初アーチとなった。

「相手もいい投手なので、高めの甘い球にしっかり狙いを定めていました。打線も全体的に打てていなかったですし、なによりチームに貢献することができて嬉しいです」

若手の一発で試合を振り出しに戻したが直後に力投していた村上が被弾。再びリードを許してしまった。

「登板間隔を空けてくれたことで身体とボールの状態はよかったと思います。ただ取られてはいけないところ、粘らなければいけないところでホームランを打たれてしまい悔しいです」

7回には1死から代打・小野寺と近本の連打で走者をためたが適時打は生まれず。中野と森下は強い打球を飛ばしたが外野フライに倒れてしまった。

リリーフ陣は島本と桐敷がきっちり無失点。打線の奮起を信じて仕事をこなした。しかし逆転はならなかった。

9月の逆襲のためにも4位のDeNAには負けられない。明日は連敗ストッパー、才木が流れを変える。