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中野の一打と才木の力投で1点差勝利

優勝を争うライバルと決着をつける時が来た。首位巨人との今季の対戦成績は11勝11敗1分と完全に互角。今季最後の伝統の一戦はペナントレース残り7試合、2ゲーム差という状況で迎えた。逆転優勝へ連勝あるのみ。

大一番の先発マウンドを任された才木は初回、先頭打者に2塁打を浴びるがその後冷静だった。バントで勢いを殺すのは難しいほどの力強い球を投げ込み、ピッチャー正面に転がった打球を素早く処理。2塁走者を挟殺プレーでアウトにし、さらに2塁進塁を狙った打者走者もタッチアウトという併殺を奪った。連打を浴びた2回も後続を断ち無死1、2塁のピンチを凌ぐ。右腕の力投に打線も応えた。

3回、木浪の安打と才木の送りバントで得点圏に走者を置き、近本も安打でつなぐ。2死1、3塁とすると中野がライトへ適時打を放った。

「自分で勝負来るなという気持ちで準備してましたし、簡単にチャンスを作れないピッチャーなので絶対に打とうと思って打席に入りました。後ろにつなごうという意識を持った結果、良い結果になったかなと思います」

リーグトップの14勝を挙げている巨人の菅野から先制に成功した。

援護点をもらった才木の力投も続く。5回まで無失点に抑え、6回に無死満塁の大ピンチを背負った場面でも自分の球を信じた。ストレートのみを投げ込んで3者連続フライアウト。ストレート狙いの打者を球威で押し込んだ。次の回もホームを踏ませず7回を95球で無失点。技術も気力も充実の好投で先発の役割を果たした。

「(6回のピンチは)ヤバかったですね。やっべーなと思いながら投げてました。インコースに梅野さんが来いとジェスチャーしてくれたので思い切っていった結果、良い結果になったので良かったです」

8回はゲラ、9回は岩崎とつないで虎の子の1点を守り切る。大事なゲームをものにした。緊迫した接戦を制しついに巨人とは1ゲーム差。この価値ある1勝も明日勝ってこそ。今季4戦4勝と復活を遂げた高橋が連覇の可能性を引き寄せる。