- 1月 第3回
- 松村邦洋さん (全5回)
芸能界をはじめ各界で活躍するタイガースファンに、愛するタイガースへの熱い想いを語っていただく各界からエール「ガオー!応援隊!!」。
今月は、山口県ご出身でディープな阪神ファンとしても知られる、お笑いタレントの松村邦洋さんにご登場いただきます。今回はその第3回目をお届けします。
Q:掛布さんがファーム監督として、再びタテジマのユニフォームに手を通した昨シーズンをどう振り返りますか?
松村:難多く、運強しって上杉謙信の言葉じゃないですけど、運がまわってきたように思います。金本監督とのKKコンビじゃないですけど、上と下のつながりが昨シーズンは特に強かったですね。掛布さんがこの選手はいいですよ!って言ったらすぐに金本監督が起用してくれて、背負ったものも大きいけど、昨年はいろんな選手をとことん使って個々の能力を知るっていうレベル。だから今年は勝負をかけると思っています。
あと気付いたんですけど、昨年のタイガースカレンダーを見ていると、毎月2、3人の主力メンバーがいる中で12月は残り全員がまとめて一斉に映っているんですよね。それで、よくよくそのメンバーを見たら、原口(文仁)選手はいるし北條(史也)選手もいる、中谷(将大)選手もいる。みんな昨シーズン、いい形に花開いているんです。厳しいポジション争いの中でも、(主力メンバーに)生き残った人たちがこれだけの数いるって、すごい。
ぎりぎりのラインだった人や、今年初ホームランを打った人たちが12月にたくさんいて…これがまた(今季に)つながってくれたらいいですよね。掛布さんのバッティング指導も良くて、いい流れが来たのかな。
原口選手の育成もよかったですね。ちなみに僕、原口選手のお父さんとご縁があって知り合いまして。僕の絵画展に来てくれたり、時々白菜を送っていただいたりしました(笑)。
Q:原口選手のお父さんとお知り合いなんですね
松村:親しくさせていただいています。
原口選手といえば、金本さんにお会いした時のエピソードがあります。
2016年のお正月に、広島のアスリートジムに金本さんが来られたんですよ。金本さんがいらっしゃるっていうことを聞いていたので、山口への帰省の時に寄ったんです。それで、色々お話しを聞いたんですけど、その時はまだ原口選手は今みたいに知れ渡っていない時期でしたが、金本さんが秋季キャンプで原口選手の打球をずいぶん見たって言われていたので、次のシーズンあたり原口選手どうですか?って聞いたんです。そしたら、金本監督は「難しいかもしれないけどああいう選手が出てくる可能性は非常にあるよね、出てきたら面白い」と言われたんです。今までの風潮だと、育成から出る可能性は低いってみんな思っていました。でも、金本監督が出てくる可能性は十分あるっていうことを強く言っていたら、原口選手が本当に支配下登録になった。
登録された時、原口選手からすぐに電話がかかってきたんです。「おかげさまで今日、支配下登録になりました」って。本当にうれしかったです。
Q:本人から直接電話があったんですか?
松村:そうなんです。でも、その後一軍ですぐに使うことにした金本監督もすごいですよね。代打で打ったことで、すぐにスタメンの控えでキャッチャ-になったんです。
可能性が実を結んだというか、僕としてはやっぱり“野球人”っていう言葉があるくらいですから、人間性もあったのかなと思いましたね。コツコツやっている姿がみんなを動かしたのかなって。
課題のスローイングとかもすべてやって、どこで使ってもらってもいいように適材適所でベストな成績が残せられるような努力をね。バッターボックスに立っても存在感が出てきましたけど、彼はファンのこともすごく大切にしている。ファンの方にバットをくださいってお願いされた時、折れたバットだからと言ってテーピングがしてあったんだって…。ああいう心遣いはなかなかできない。人気チームに在籍してあの謙虚な姿勢は、大きく花開くはず。さらに2017年は突き抜けてほしいですよね。
2016年は金本監督—掛布ファーム監督の強固なラインで新しいスタートを切ったシーズンでしたよね。今シーズン、どんなふうに花開くのかが楽しみです。原口選手のひたむきさがわかるエピソードも、心が温まりました。
第4回の更新は1月23日(月)。お楽しみに!