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藤浪、二桁10勝目をマーク!

藤浪の“甲子園不敗神話”はホンモノだ。雨による2度の中断は合計1時間27分にも及んだが、4人の投手リレーで1点のリードを守り切り、連敗ストップ。藤浪は2度目の挑戦で2ケタ10勝目をマークした。

藤浪はいつ、どんな場面でも冷静さを失わない。初回、丸の打球が左太ももの内側に当たったが、「全然、痛くなかったです」と平然。1点の援護をもらった2回には、一死一、三塁から石原のセーフティースクイズを捕手・清水にグラブトスするも、ワンバウンドとなって同点に追い付かれたが(記録は藤浪の野選)、続くバリントンのバントが小フライになると、直接捕球せずに、1-5-6の併殺に仕留めて勝ち越しを許さなかった。この頭脳的なプレーにも、「ふだんから練習していたので、準備はできていました」と、当然と言わんばかりだ。

雨のため19分間の中断を挟んだ3回は、一死一、二塁からキラを2-6-3の併殺に。1点を勝ち越した5回には、一死満塁ときょう最大のピンチを招いたが、三番・丸、四番・キラにクリーンアップの仕事をさせなかった。

ピンチになればなるほど、力を発揮するのが藤浪の真骨頂。6回の阪神の攻撃前、1時間8分の長い中断があっため、6回94球でマウンドを降りたが、悪天候の中、1失点でしのいだことが、チームを勝利に導いたのは間違いない。

バッテリーを組んだ清水には、「早く10勝したい」と本音を漏らしていたそうだが、報道陣の前では、「節目ではありますけど、通過点に過ぎない。残りのシーズンを頑張りたい」と言い切った。

「小さい壁はいろいろあったけど、ここまで順調に来ている。1人でかなり貯金してくれているし、特に甲子園では勝てる雰囲気があって頼もしい」と、和田監督が絶賛するのも納得だ。