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完封目前『悪夢の1球』

ベテラン左腕の完璧な投球が、完封勝利寸前で暗転した。

風が強く吹いて気温も10℃前後と肌寒い横浜スタジアム。 序盤は横浜DeNA・井納、阪神・能見の両先発投手が共に経験値の高い投球で安定した滑り出しを見せる。

4回表 福留の内野安打と鳥谷・四球で作った二死1・2塁に7番 西岡がカウント3-1からの内角変化球に反応して一二塁間を破る右前適時安打を放ち、阪神が先取点を入れた。

「打ったのはスライダー。開幕してからチャンスで打てない事が続いていたので、あの場面では打ちたい気持ちが強くあった。そういう気持ちが結果につながってくれたと思う」。西岡 剛内野手が、先制打を振り返る。

能見は、非常にリズム良く低めを丁寧に突く投球で4回までDeNA打線をノーヒットに抑える。5回裏 7番 宮崎にレフト前に初安打を許し、四球もあって一死1・2塁とされるが、後続を退けた。

追加点が欲しい阪神は7回表 西岡が出塁した無死1塁から岡崎・能見が珍しく犠打を続け二死3塁として1番 高山に託す場面もあったが、ここは井納が踏ん張り 高山を一ゴロに封じている。横浜DeNA 井納は、8回(116球)を投げて4安打4三振3四死球1失点と開幕戦白星に続く好投だった。

抜群なコントロールと捕手・岡崎の配球で快調に飛ばす能見。8回裏には雨脚が強くなる悪コンディションの中、代打・桑原にヒットを許し犠打や荒波の内野安打で二死1・3塁のピンチを招くが、3番ロペスを渾身の真っ直ぐで一邪飛に抑え込む。

リードは僅か1点と言う厳しい状況でも、前夜の死闘で守護神マテオが3イニング61球を投げた事もあって阪神ベンチは9回裏も能見の左腕に託す。この回先頭の4番 筒香に初球真っ直ぐをセンター左に運ばれる痛恨の3号同点ソロ本塁打を浴びてしまう。能見は、その後安打と四球で二死1・2塁となったところで、歳内にマウンドを譲った。

歳内は、代打・下園に外角要求が真ん中に入った直球を左中間に運ばれ、サヨナラ安打。2対1で横浜DeNAに逆転で敗れた。8回2/3(127球)5安打7三振3四球2失点。終わってみれば敗戦投手の能見篤史投手だが、諸事情を考えると筒香への失投を責めるのも酷なように思われる。

開幕戦から6試合連続安打を続けていたヘイグがノーヒットに終わるなど、やはり打線が井納〜須田に最少得点に抑えられた事がゲームを窮屈にした点も無視出来ないだろう。

「(能見は)ほぼ完璧でしょう。ただ、筒香への入り方。勝負に負けたな」。指揮官として初めて味わう逆転サヨナラ負けに金本知憲督が重い口を開く。報道陣からはマテオについて質問が出たが、「いない(出場登録はしていたが使うつもりはなかった)者は考えても分からない。(厳しい場面で歳内を起用したのは)ああいう場面でどんどん投げさせて行かないと。経験させないといけない」と話した。

送りバントを続けた事に関しては、「あそこはワンバウンド(フォークボール)が多い投手なので」当然の策だった事を明かす。とはいえ、「相手(井納)は開幕投手だけど、1点で勝とうと言うのは、ちょっと虫が良すぎたネ」と自重気味。ベイスターズファンの歓声が響く横浜スタジアムには、猛虎の涙雨が降り注いでいた。