エンタメ

コラム・ブログ

TOP > エンタメ > コラム・ブログ > トラ番担当記者コラム

TORABAN Tantou Kisha ColumnCOLUMN INDEX

Vol.2011-34 いよいよシーズンオフ しっかりした自主トレで来季に臨め

12月―。いよいよシーズンオフに突入した。チームの拘束期間が11月で終わるため、鳴尾浜で行われていた秋季練習も11月30日をもって終了。12月からは各々で自主トレを行い、来年2月1日の春季キャンプに備えることになる。

もっとも、今シーズンは東日本大震災の影響で開幕が遅れたため、毎年11月に開催されていたファン感謝デーが今年は12月3日となった。そのため珍しく12月中に選手のユニホーム姿を見ることができた。前日の悪天候も、当日はファンの熱気が雨雲を吹き飛ばしたのか、快晴とはいかないまでも、時折青空も姿を見せる空模様。プログラムの開始は11時からだったが、8時30分からは物販コーナーが開店。熱心なトラ党が朝早くから各ブースで行列を作り、お買い得商品を物色していた。


和田 豊 監督

開会直後の和田監督のあいさつでは、来年の新スローガン『Go for the Top 熱くなれ!!』が発表された。オーロラビジョンに映し出された『熱くなれ!!』の部分は和田監督の直筆文字で、そのままデザインとして採用。監督自らが発案し、ファンに向けたあいさつの中でも「熱く、熱く、熱く」を連呼。「タイガースは熱いチームに生まれ変わります」と強調し、「来年のみなさんは阪神ファンというだけでなく、タイガース・ファミリーの一員として熱く熱く闘いましょう!」とファンにも呼びかけ、甲子園球場に集まった3万6千人が大きく応えた。真弓前監督に続き、『静』のイメージが強い和田監督だが、どうやらそのイメージは捨てたほうがよさそうだ。


柴田講平 選手

恒例となったM-1グランプリは柴田講平選手とルーキー榎田大樹投手が獲得した。今シーズンは104試合に出場して打率.271、7盗塁。特に後半戦はスタメン出場も多かった柴田選手だが、忘れられないのはヤクルト戦での落球(8月14日・神宮)。九回裏二死満塁でのエラーで走者が一掃、その後もミスが重なり、チームは1点差まで詰め寄られる事態となってしまった。11月24日に行われた契約更改でも「ミスを無くすということが僕には必要かなと思います。ミスが無くなればいい結果につながる」と攻守における確実性の向上を課題に挙げた柴田選手。オフは関本選手らとともに沖縄での自主トレを予定。「身体を追い込みます。自分でやった練習のほうが身に付くので、すごく楽しみです」と来シーズンのレギュラー奪取を目標に、徹底的に身体を苛め抜く覚悟だ。


榎田大樹 選手

一方、即戦力ルーキーの期待に違わぬ活躍を見せてくれた榎田投手。62試合に登板し、3勝3敗1セーブ33ホールド防御率2.27と中継ぎ投手として抜群の成績を残した。登板試合数は球団新人記録で、33ホールドはリーグ新人記録。もちろん、ともにチームトップの数字だ。この好成績とは裏腹に心配されるのが、フル回転したシーズン中の蓄積疲労。秋季キャンプもノースローで疲労の除去を優先し、もっぱら下半身強化に専念した。また、大活躍したシーズンのオフだけに色んな誘いもありそうだが、練習優先の姿勢を明確にしており、心配はなさそうだ。12月は鳴尾浜で他のルーキーとともに、続木敏之ファームトレーニングコーチが組んだ強化自主トレプログラムをこなして来シーズンに備える榎田投手。来シーズンも今シーズンと同じセットアッパーのポジションを任されそうだが、今シーズン並み、いや今シーズン以上の成績を残すことができれば、タイガースも優勝へ大きく近づくことができるだけに、さらなる飛躍を期待したい。