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Vol.2010-6 先輩たちに続け!将来のチームを担う期待の大器


上本博紀 選手

ウエスタン・リーグの首位を走る平田ファーム。3月、4月の戦いは21試合で9勝11敗1分の4位と言う成績だったが、5月に入り19試合を戦ってなんと14勝4敗1分の勝率.778と驚異的な数字を残している。


上本博紀 選手

そんなチーム状況の中、2年目の上本博紀内野手は、開幕から足の肉離れで3月、4月は復帰後のわずか2試合のみの出場だったが、5月に入り19試合に出場して無安打だった試合はなんと3試合のみ。38打数18安打 打率.477 打点5(5月の成績)と素晴らしい成績を残している。

上本選手は「今はどの投手のどんな球にも、センター返しを心掛けて打席に入っているのが良い結果につながっていると思います。今年は打つだけではなく、盗塁やバントにも練習からしっかりと取り組んで試合に活かせられる様にしています」と好調の要因について語ったが、平田勝男ファーム監督は「バッティングに関しては、凡打の内容も悪くは無い。あとは守備、送球がしっかりと出来れば一軍でも近い内容を見せられる」と、更なる成長を期待した。一軍では同じポジションで活躍する大和内野手がいるが、シュアな打撃を武器に一軍昇格を目指す。


鶴 直人 選手

5月29日、北海道日本ハム戦(札幌D)で日本を代表する投手、ダルビッシュ有投手と投げ合い、プロ5年目で一軍初勝利を挙げた鶴直人投手。2年前のプロ初先発時(08年6月15日 対千葉ロッテ戦 千葉マリン)には一死も取れず6失点で降板し、防御率は無限大となる悔しい経験を味わった。そこからファームで徹底的に鍛え直し、昨季は故障も経験し一軍での登板は中継ぎとして1試合のみに終わったが、1イニングを無失点に抑えた。

鶴投手はその際「昨年の一死も取れず降板した時から今年は1イニングですが、0点に抑えました。ここからもう一度今度はプロ初勝利を目指して頑張ります」と誓っていた。


秋山拓巳 選手

あの辛い経験から2年。順調ではなかったが見事立ち直り、高校卒の生え抜き投手では02年の藤川球児投手以来となるプロ入り初勝利を挙げた。

また翌日の5月30日にはウエスタン・リーグ対オリックス戦(淡路)で、西条高校からドラフト4位で入団したルーキー・秋山拓巳投手が、7回を散発の2安打1失点に抑え公式戦でプロ初勝利を挙げた。「プロ初勝利はうれしいです。少し前から腕の振りが押し出すような投げ方になっていたので、上から叩ける様に修正して、今日はしっかりそれが出来たと思います」と、修正ポイントが直接好投につながったようだ。


秋山拓巳 選手

中西清起ファーム投手コーチは「(ファーム時代の)球児や鶴とは違い体が丈夫。鍛えれば間違いなく阪神を背負って立つエースになれる器。楽しみな投手なのでじっくり育てたい」と大きな期待を寄せている。

ファームから日本を代表するクローザーとなった藤川球児投手、そして大きな挫折からプロ5年目で初勝利を挙げた鶴直人投手、また高校からプロ入りした先輩たちに続けと、ファームでは一軍でのプロ初勝利を夢見て秋山拓巳投手がウエスタン・リーグでプロ初勝利を挙げた。誰もが認める大器だけに、じっくりとファームで育て近い将来チームを担う存在になることに期待がかかる。