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能見、内容十分の投球も8回に力尽く
見応え十分の投手戦は終盤にエースが力尽き、阪神はGW9連戦黒星スタートとなった。
東京ヤクルト・木谷、阪神・能見の両先発投手が抜群の立ち上がりを見せる中、最初のビッグチャンスはヤクルトに訪れる。3回裏に荒木・中村の連打と犠打で下位打線で作った一死2・3塁として能見の外角直球を叩いた1番山田の打球はライト前へ低いライナーとなった。これに素晴らしい出足で対応した福留が地上すれすれでキャッチ! 超美技が能見を救い、阪神は窮地を脱する。
4回は両チーム共に得点圏に走者を進めるが、鳥谷の左邪飛を好捕したヤクルト・バレンティンの美技などもあって得点が入らない。ヤクルトは5回裏にも一死2塁と能見を攻めて、1番山田が内角速球をレフトへ返す適時打で待望の先取点を奪った。能見は真っ直ぐの走りが良く、コーナーを丁寧に突く投球で7回まで何とか最少失点で耐える。
木谷に抑えられていた阪神打線は7回、先頭ゴメスの中越え三塁打で同点機を作って、一死後8試合ぶりスタメンの6番今成がレフト前へ落ちるラッキーな適時二塁打で追い付いた。「先に1点を取られたけど、能見さんが辛抱強く投げていたし、早く追いつきたいと思っていた。パピー(ゴメス)が3塁打で出てくれたし、何とか還そう!と気持ちで打った」一打に今成亮太選手は笑顔を浮かべる。ヤクルト先発・木谷は7回(96球)を投げて 4安打3三振1四球1失点と要所をしっかり締め、猛虎打線を苦しめた。
1対1で迎えた8回裏 内野安打・犠打で一死2塁とされた能見はベンチの指示でバレンティンを歩かせる(四球)が、代打・飯原に高めに浮いた失投で右越え適時二塁打を浴び、勝ち越される。続く荒木にも中前2点適時安打を許して、遂にノックアウト。代わった金田も中村にタイムリーヒットを打たれて決定的な5点目となった。
「凌いで来たんだけど…」。 エース能見は7回1/3(115球)10安打4三振2四球5失点。内容十分の投球だったが、最後は難敵打倒に気迫で向かって来るヤクルト打線の前に力尽きた格好だ。自身5連勝はならず、開幕戦以来の2敗目を喫している。
阪神は9回表二死からマートン・今成の連打などで1点を返して意地を見せたが、結局5対2で敗れた。ゴールデンウィーク後半の9連戦初戦を落とし、5月連敗スタートとなった和田 豊監督は、「今日は能見というより打線だな。木谷にタイミングが合わず、真っ直ぐを掴まえ切れなかった。(能見の)状態は悪くなかったけど…」と唇を噛む。
試合中盤で上本がベンチに下がった件に関しては、「(記録はエラーとなったが、4回裏ヤクルト・雄平が放った正面近くの強い打球を捕りに行った際、右手の)親指を突いて、スローイングに支障が出るので」坂と交代したと説明した。病院での診断を待って今後の対処を行うが、快進撃を支える不動のトップバッターだけに、軽症である事を祈りたい。