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投手陣が粘りの投球も引き分けに

野手全員を使った今季6度目の延長戦は引き分けに終わった。

初回に1点を先制されるも、先発・メッセンジャーが走者を出しながらも踏ん張り、9回145球の粘投。打線は6回二死二塁から、ゴメスの適時打で同点に追い付いていた。

メッセンジャーは「5回くらいまで体がしっくりこなくて、起きなかった。その中でもそんなに打たれていないし、全体的にいい仕事はできたと思う」と、自身のピッチングには納得の表情。同点打を放ったゴメスは「ランディー(メッセンジャー)のためにも早く追いついてあげたかった」とコメントした。

延長に入り、2番手の呉昇桓が10回二死からルナにバックスクリーンまで運ばれた。「完全に失投だった。打ちやすいボールを投げてしまった」と呉。和田監督は「球自体は悪くないけど、配球を考えていかないと。(カウント1-2と)追い込んでからの長打だからね」とバッテリーに苦言を呈した。

しかし、虎も諦めない。その裏、先頭の代打・今成が左前打で出塁すると、大和の犠打で代走・田上が二塁へ。続く代打・関本が一、二塁間をしぶとく破り、田上の好走塁もあって同点に追いついた。

「あんないい所に転がってツイてたわ。(タイミングは)合っていたけど、(中日3番手・福谷の球は)速いからなかなか前に飛ばない。気持ちで打ったとしか言いようがない」と関本。3本のファウルでカウント2-2とした後の6球目を、執念で右前に運んだ打球だった。

11回と12回は福原、安藤、加藤のベテラン救援陣が打者6人でピシャリ。阪神は最後の攻撃で一死満塁のチャンスを作ったが、代打・新井が投ゴロに倒れ、上本のサヨナラか?! と思われた打球は一塁・森野に好捕された。

和田監督は「ピッチャーが粘り強く投げてくれた。本来なら、その間に勝ち越し、サヨナラのゲームにしたかった」と振り返ったが、「負けなくてよかった」とも言える。気持ちを切り替えて、明日の試合を取りに行く。