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タイガースでは31年ぶりとなるルーキーバッテリー勝利
新人バッテリーの大胆さと主砲の一撃が、阪神に勝利をもたらした。
DeNAが豪腕モスコーソ、阪神はルーキー左腕・岩崎の先発。両投手が持ち味を生かす投球で中盤まで素晴らしい投手戦となる。岩崎は前半、再三走者を背負って苦しい投球だったが、捕手・梅野による130Km/h台後半の直球をより速く感じさせる緩急自在な配球でピンチを切り抜けて行く。「ボールが行ってた!自信があるので勝負したかった」(岩崎 優投手)という真っ直ぐ主体の強気な姿勢も功を奏したと言えそうだ。
0対0で迎えた7回表 一死1塁にヒットの大和を置いて、4番ゴメスが甘いスライダーを一閃! バックスクリーン左へ14号先制2点本塁打を叩き込んだ。「自分のタイミングで、しっかりとスイングが出来たからスタンドへ運ぶことができたんじゃないかな?岩崎がピンチを背負ってもゼロを並べてくれていたし、先に点を取ることができてよかったよ!」。貴重な一撃にマウロ・ゴメス内野手はご機嫌だった。一方、DeNAモスコーソはこの一発に泣いて、7回(101球)6安打5三振無四球2失点で降板する。
待望の先取点をもらった岩崎はその裏をきっちり締めて、7回で自己最多131球を投げて5安打8三振3四球無失点。4月24日(対中日・ナゴヤドーム)以来の3勝目へ向け、堂々の内容を残して必勝リレーに託す。
8回表にはDeNA2番手・長田の内角直球を7番今成が弾丸ライナーで右中間スタンドに突き刺す3号ソロを放ち、阪神が貴重な追加点でリードを3点に広げた。「2ボールから思い切って行った!」という今成亮太選手は、ゴメスと二人で考えた本塁打の時に見せる新パフォーマンスも披露した。
阪神は前夜に続き福原-呉昇桓で逃げ切りを図るも、9回裏 呉昇桓(オ・スンファン)が一死後 突然乱れ満塁の大ピンチを招いた。呉昇桓は代打・白崎をスライダーで空振り三振、グリエルは中飛に抑えて3連続セーブで完封リレーが完成。終わってみれば3対0で阪神が4連勝を飾っている。
プロ3勝目の岩崎 優投手は、「今日はあまり思ったところにコントロール出来てなかった。置きに行ったらやられるので、全力で腕を振る事だけを考えた。(再三のピンチでは)ホームだけは踏ませない強い気持ちだった」と振り返る。 新人バッテリーでの勝利は、阪神では御子柴-木戸以来31年ぶり。高めの誘い球を頻繁に使った梅野隆太郎捕手も、「ああいう球だと振ってくれた。コースはボクが要求したけど、腕を振って投げた岩崎がエライと思う!」とサウスポーの度胸を誉めていた。
「序盤はずっと(ベルト付近の)同じゾーンに同じ軌道で投げていた。チェンジアップも決まってなくて、途中からフォークに切り替えマシになった。ボールのキレはあった。(投げる毎に)逞しさが増してるよね!」。中西清起投手コーチは、辛口コメントの中にも岩崎の成長を認めている。
「(ゴメスは)4番の仕事だね!今日のゲームで言えば、それくらい向こうも良かった。簡単には点を取れない。そういうところでの一発だった。(守りでは岩崎-梅野の)若いバッテリーが必死になって組み立てていた。ただの1勝じゃない!」。和田 豊監督はこの勝利の持つ意味を説き、高揚感一杯の様子で引き上げて行った。