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エース・能見が2カ月半ぶりの勝利
悩めるエースがようやく白星を手にした。先発・能見が7回を5安打1失点。開幕戦でバッテリーを組み、巨人を相手に5回途中10失点と撃沈した清水とつかんだ勝利だけに、喜びもひとしおだったようだ。
「清水のせいになって申し訳ない」との思いがあった。実際は、5月24日のソフトバンク戦で今季2度目のバッテリーを組み、勝利していたのだが、その後、能見自身がまったく勝てなかったから、開幕戦の悔しさを払しょくできずにいたのだろう。
自身が勝てていないことよりも、「チームが全部、負けているのが苦しかった」と振り返った能見。自分のことだけを考えればいい立場じゃない。“エース”の看板を背負っているからこその苦悩だった。
「背負うものはいっぱいありますよ。それは、プレッシャーにはなりますけどね」
そう言って苦笑した能見。2カ月半ぶりの勝利はもちろんうれしいだろうが、ホッとしてはいられない。
「まだ自分に借金があるし(6勝10敗)、続けないと意味がない」
そう言い切ったのもまた、エースの自覚だ。
8回は一度マウンドに上がりながら安藤に交代したが、和田監督は「交代は決まっていた。(広島が)右バッター(の代打)を出してから」と説明。能見にアクシデントがあったわけではないようだ。
安藤が打たれ、結果的に1点差の辛勝になったが、能見に勝ちがついたのが何より。首位・巨人が敗れたため、ゲーム差は0.5に縮まった。さあ、ここからだ!