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初顔セドンを捉えきれず…

初顔のセドンを打ち倦んだ阪神が、お盆の東京ドーム首位攻防3連戦を負け越しで終えた。

阪神先発は20歳の長身右腕・藤浪。初回1番 長野の打球をゴメスが捕れずに一塁線突破二塁打、犠打で一死3塁となって坂本に高めに抜けたカットボールを打たれ左中間フェンス直撃の適時二塁打を浴び、巨人に3試合連続で初回に先取点を許した。それでも、序盤からバランスの良いフォームからスピンの効いた球を投げ込み、徐々にペースを掴んで行く。

来日から3勝。いずれも初対戦の相手から白星を記録しているサウスポー巨人先発セドン攻略へ2番 俊介 6番に今季初先発の関本、7番ライトで新井良を起用する。初回は3人で終わるが、2回表先頭の4番ゴメスが初球の内へ入って来る直球をライトスタンドへ運ぶ19号ソロ本塁打ですかさず阪神が1対1とする。「しっかりと自分のスイングができた結果、逆方向への当たりだったけれどもスタンドイン出来たんじゃないかな?」。前2戦で無安打6三振と全く振るわなかったマウロ・ゴメス内野手がようやく笑顔で話した。

しかし、その後のチャンスや次の回にも内野ゴロ併殺に打ち取られるなど、193cmから角度のついた球を投げ下ろす左腕を猛虎打線が捉え切れない。

4回裏 藤浪は5番 高橋由にヒットエンドランを決められ村田には死球を与えるなど一死満塁とされ、7番 井端にきっちり中犠飛を打たれて 再びリードを許した。それでも6回には阿部・高橋由・村田をフォークボールで3連続三振に斬って若武者らしい気概も示している。藤浪は7回(107球)を投げ、4安打8三振4四死球2失点で交代。決して悪い内容ではないが、常に相手の勝ち越しを許した展開・流れを変える事は出来なかった。

6回表二死から阪神3番鳥谷が左越え二塁打で出塁すると、巨人ベンチは2安打のゴメスに右の田原誠を投入する。ゴメスは初球を打って遊ゴロに倒れた。先発セドンは5回2/3(84球)4安打1失点で降板。大事な試合でしっかり役目を果たしている。

8回裏 巨人が四球・内野安打で無死1・2塁とすると、阪神は2番手・金田から筒井へスイッチ。4番 阿部が2球送りバントを失敗する場面もあったが、この後一死2・3塁から暴投で代走・鈴木尚の生還を許した筒井は降板。 代わった建山も村田に左前適時安打を許して終盤に決定的な2点を加えられた。

先発セドンから田原誠-久保と継投も嵌まり9回はマシソンで締めた巨人に4対1で敗れた阪神。セドンに4勝目を献上して、藤浪の連勝も4で止まった。首位と2・5差と後退した和田 豊監督が、淡々と振り返る。「(今日の藤浪は)ホントに良かった。(4回勝ち越される要因となった)村田の死球は攻めに行った結果なので…。井端がストレート狙いなのは判っていたけど、スライダーを投げるカウントにならなかった。(初顔合わせのセドンに抑えられたが)前向きに考えるなら、この時期に戦っておいて良かった」と話して、敗戦の中にも猛打賞と活躍したゴメスの復調を収穫に上げて、早くも2週後の再戦を見据え闘志を燃やしていた。