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3三振の今成が最後の最後に大仕事！
和田監督にとっては最高の誕生日プレゼントになっただろう。9回裏、劇的なサヨナラ勝ちで大事なカード初戦をモノにした。
前半は敗色濃厚だった。先発・メッセンジャーが初回に2つの押し出し四球などで3失点。打線はDeNA先発・久保の巧みな投球に翻ろうされ、5回までわずか1安打に抑えられていた。
6回に2点を返すも、1点ビハインドのまま9回へ。ここで相手投手が抑えの三上に代わったことが、阪神に追い風となる。一死からゴメスがヒットで出塁。マートンが二塁打で続いて二、三塁とすると（三塁走者に代走・坂）、DeNAは福留を敬遠して今成との勝負を選んだ。
久保にタイミングを外され、3打席連続三振だった今成に、和田監督が声を掛ける。
「ヘッドが下がり気味になっている。最後は真っすぐしかないから、最短距離でバットをぶつけろ」
カウント2-1からの4球目は、2球目に空振りしたのとほぼ同じ球だったが、今度は見事にとらえて左前へ運んだ。
三塁走者の坂がホームインしてまず同点。二塁走者・マートンの生還は難しいかと思われたが、三塁ベースコーチの高代内野守備走塁コーチは腕を回した。タイミング的にはアウトに見えたが、マートンの足が一瞬早く入ったとの判定でサヨナラ! 高代コーチは「いいスライディングをした」と振り返った。
「（サヨナラヒットは）高校でも打っていないと思います。日本ハム時代にファームではあるけど、一軍では初めて。前進守備だったので、大きいのじゃなくて、ピッチャーの足元を狙おうと思っていました」
最後の判定にDeNA・中畑監督が猛抗議し、退場になったことから、サヨナラ打の今成も複雑な表情だったが、サヨナラはサヨナラ。首位・巨人が2位・広島に勝っただけに、大きな、大きな1勝だ。
