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近本の先制弾、西純が好投も勝利ならず
試合開始直後の東京ドーム、マウンド上には両リーグ最多の8勝を挙げている巨人の好投手・戸郷が上がっていたが5球投げただけで早くも六甲おろしがこだましていた。初回、1番の近本が3ボール1ストライクからストレートを狙い撃ち。強く振り抜きレフトスタンドへ先制アーチを描いた。
「打者有利のカウントでしたし、しっかり自分のスイングをすることを心がけました。チームとしても、良いゲームの入りになってよかったです」
先頭打者本塁打は通算10本目、俊足強打の切込隊長が最高の働きを見せた。
援護点をもらった先発の西純も力強く腕を振った。リリーフへの配置転換を経て再び先発へ。しかもカード初戦を任せられた若虎は大事な試合でも臆することなくしっかり試合を作った。バックもセカンド・中野がセンター前へ抜けそうな打球を軽やかに処理し、球際に強いレフトのノイジーはスライディングキャッチ。好守備にも助けられた西純は7回を3安打1失点、ローテーション返り咲きへ大きく前進する好投に声も弾んだ。
「全体的にテンポ良く投げることができたかなと思います。特に序盤からストレートに手応えがありましたし、中盤以降でも球速が出ていたので、自信を持ってしっかり投げ込むことができました」
西純の好投に続き1-1の8回は岩貞が3人でピシャリ。9回は石井が先頭打者に2塁打を浴びるとベンチは申告敬遠を選択した。無死1、2塁の大ピンチだったが後続は三振と狙い通りの併殺打。策がハマり無失点で切り抜けた。
同点の延長10回は加治屋がマウンドへ。分厚いリリーフ陣の強みを押し付けたが2死から痛恨のサヨナラアーチを浴びてしまった。
明日の巨人の先発は菅野。難敵には違いないがこちらもゲームメイク能力に優れる伊藤将をマウンドに送る。ロースコアの展開が予想されるだけにリードする展開に持ち込みたい。
