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金本監督がオーナーへシーズン終了を報告
2016年10月05日 更新

5(水)、阪神電鉄本社(大阪市)において、金本監督が坂井オーナーへシーズン終了を報告し、その後、四藤球団社長とともに会見を行いました。

四藤球団社長

―本日、オーナーへはどのような報告をされましたか?

その前に、今シーズンは残念ながらクライマックス・シリーズへの進出を逃し、Bクラス4位という結果になりました。ファンの皆様には、最後まで熱い声援を賜りまして誠に有難うございました。この場を借りて御礼申し上げます。

今、坂井オーナーにシーズン終了の報告に行って参りました。監督から1年間の結果を報告いただいたということでございます。
内容については、成績が成績でありますので反省・課題が中心でしたが、前向きな話もございました。
オーナーからは、この難しいチーム状況、勝ちながら育てるというところでタクトを振るということは非常に苦労を掛けたと言うことで、若い選手も出てきておりますが、まだまだ任せていけるところまではいっていないので、引き続きしっかりチームの強化して、ぜひとも来季は挽回してほしいという励ましの言葉をいただきました。

―今年の結果についてはどのように受け止めていらっしゃいますか?

過渡期のチームというところで、監督には非常に苦労を掛けたなと、メンバーも固定できないというところで、やりづらい部分もあったのかなと。
私自身、シーズン前はある程度5分の線でいって、秋以降接戦から抜け出せていけたらと思っておりましたが、予想外のマイナス要因があって主導権を握れる展開が出来なかったと思っております。
特に、広島さんとは24.5ゲーム差という、大きな差が広がりましたが、広島さんを走らせたのは我々の責任かなと。交流戦以降の戦いで連敗というカードもあり、走らせすぎたのかなと。素晴らしい広島さんの打線に圧倒されたということもありましたし。
ジャイアンツさんとは、執念の部分で競り負けた部分もあったのかなと思います。
ただ最後に7連勝し、来季につながる意地を見せてくれましたので、今季の課題検証をしっかりしてチーム強化をして、来年はファンの皆さんに喜んでもらえるよう挽回できるよう取り組んでいきたいと思います。

金本監督

―オーナーへはどのような報告をされましたか?

今年戦ったうえでの反省だとか、選手の成長だとか、結果4位に終わったので自分の力足らずで申し訳ありませんでしたという報告をさせていただきました。

―オーナーからはどのような言葉が返ってきましたか?

すごくお気遣いいただきまして、こういう戦力状況の中、苦労を掛けたねとそういう優しいお言葉をいただきました。

―超変革をスローガンに掲げた1年目のシーズンでしたが、振り返ってどういうシーズンでしたか?

率直に言いますと、苦しく辛い、我慢、けれど若手が育ってきたので、すごく楽しいシーズンでもありました。

―「苦しい」とは、具体的に言うと?

とにかく、夏場勝てなくなったときに、打つ方も投げる方も守る方もすべてが思ったようにいかなくなって、点も獲れないミスも出て接戦を終盤ひっくり返されるという、全てうまくいかないから負けが混むという当然の結果で、非常に苦しかったですね。

―初めて監督としてプロ野球と向き合って「難しい」という部分はそういう部分でしたか?

難しさというのはほんとにいろんな場面でありました。投手交代にしろ、ポジショニングにしろ、1年終わってみて反省の方が多いシーズンでしたね。

―その中でも喜び、楽しさを感じた部分はありましたか?

そうですね。岩貞が10勝してくれたり、髙山が2割8分には届かなかったですが、北條が2割7分をキープしてくれたり、いいプレーを見せてくれたり、原口も最後バッティングで打ち方を工夫してくれて、これはまだ来年飛躍するなという予感もあったので、まだ花は咲いていませんが芽は出てきたのかなという思いはあります。

―打力、攻撃面についてはどのように振り返りますか?

最初、オープン戦で結果を出した髙山1番、横田2番とフレッシュなメンバーでいきましたが、中盤からこの二人が力不足で横田が2軍に落ちたりとなかなか機動力野球が出来なくなってきて、足の速い江越も壁にぶち当たり、走る野球をしたかったのですが出来なくなってしまった。今度は打つしかないなというところで、ゴメス、鳥谷という主力選手が本来持っている力を発揮出来ず、福留一人に頼らざるを得なかったというところでしんどかったなと。攻撃面ではそうですね。

―先ほど選手起用の面でも難しかったとありましたが、主力選手との向き合い方も含めてということですか?

そういうことではなく、みんなが本調子でなかったので、未知数の若い選手を使う際の打順、スタメンにも悩んだりしました。

―何通りもオーダーが出てきましたが、苦しいところだったのですね。

固めた方が機能するという意見もありましたが、固めたいのはやまやまでしたが固めようがないというのが僕の素直な感想です。

―あと一本が、という試合が多かったですが、この課題と今後どう向き合おうとお考えですか?

チャンスで打てないというのは、僕も経験があるのですがメンタルなところが大きく占めると思うので、そのへんを指導していければ何か変わってくるのかなと思ってます。

―投手力を含めた守備力についてはいかがですか?

恐らく失策数はセ・リーグNO.1じゃないでしょうか。これは経験の少ない若い選手を使っていこうという中で、ある程度は覚悟はしていました。
でもその覚悟をはるかに超えてしまう現実があって、そこはもうひたすら我慢するしかなく、無難に行くよりは我慢して我慢して育てていきたいというのもありましたし、想定以上でしたが、失策数に関してはそういう選手を使った私の責任ですのでこれは受け止めます。

―投手に関しては?

先発に関しては、晋太郎が昨年の14勝からすれば半分近くしか勝てなかったというのはありますが、それ以外は先発という責任は果たしてくれたのではないかと思います。

―藤浪選手に期待していた分、ちょっと、ということですか?

そうですね、去年14勝したピッチャーにたいして、今年は15、6勝して欲しいという期待を持つのは当然のことだと思いますし、それが7勝、それくらいしか勝てなかったのは計算外でしたね。

―藤浪投手は来シーズン以降どうなっていくのか、ファン・プロ野球界全体が注目していますが?

まだまだ体も出来ていませんし、投球フォームも固まっていませんが、体もしっかり作って出来てきた最後の2試合はいい感覚で終わってくれたので唯一の救いですね。

―投打含めて今シーズン伸びた選手を教えてください。

投手では、岩貞。青柳もですね。壊した試合は1試合くらいでしたね。ファーボールが多いですが、すごく球に力があって、来季2桁くらいいけるんじゃないかなと。彼の努力次第ですが。
投手でいうとこの二人は期待していますし、成長してくれたなと。
野手で言えば、髙山、北條は、夏場以降ずっとポジションを守ってくれて、先ほども言いましたが花は咲いていませんが、来季に関しては非常に楽しみでもっともっと伸びるだろうなと感じています。
あとは、原口。規定打席にはいっていませんが、打率もほぼ3割。守りの面でもキャッチャーとしてどこまでできるのか、キャッチャー以外のポジションでやるのか、彼の努力次第でこれは来年どうなるかまだわかりません。

―原口選手は昨年の秋の練習の際に金本監督は最初に指導された選手でしたが?

そうでしたかね。1年前のことはあまり記憶にないのですが、いいもの持ってるなとすぐ思いました。

―月間MVPを獲ったり、オールスターに出たりと今年のこの活躍はいかがですか?

正直ここまでとは思っていませんでした。今年の春、鳴尾浜に行って、育成から一軍に上げましたけれど、正直打つ方でここまでの数字は想像外でした。嬉しい誤算でした。

―髙山選手、北條選手はまだまだ良くなるというお話でしたが、具体的にどういうところが伸びていきそうですか?

髙山に関しては、わりと体ももともと出来ているタイプで、もう少し体を強くして、打撃に関しての技術も打率もホームランもまだまだ伸びると思います。
北條に関しては、体力さえつけば、これは相当期待しています。

―秋のキャンプはどんなキャンプになりそうですか?

基本的には体作りです。基礎体力、基礎筋力、一年間シーズン戦える体力をまず身に付ける。技術以前にまず体、そして技術という順番でやっていきたいです。

―補強についてはどうお考えですか?

今、選手の入れ替わりの時期ですので、戦力で言えば外国人を含めて補強は必要になってくると思います。

―具体的に補強のポイントは?

今はやはり打つ方ですかね。投手で言えば、先発よりは後ろを任せられるピッチャーですかね。

―ドラフトも控えており、今年はどのようなドラフトを考えていますか?

今年はアマチュアにかなりいい選手がいるというか、豊作ですよね。出来るだけ将来性のある、将来大きな大木になり得る可能性を持った選手をドラフトしていきたいですね。

―超変革の中には、スカウトも見直したいということもありましたが、そのあたりも反映されるドラフトになりますか?

そうですね。ここ数年これだけ生え抜きのレギュラーが育ってない現実を考えても、来年・再来年の目先の現場の意見に気を遣わず、将来という長い目で大きくなる可能性のある選手を探して欲しいとスカウトには伝えています。

―ファンの皆さんへ来シーズンの抱負とともにメッセージをお願いします。

シーズン終わったばかりですが、来年はまた今年と違った形になるかもしれませんが、基本的には育てながら強くするという方針はブレずにやっていきたいと思っています。
その中で今年のような結果にならないように、もっとたくさん勝てるように戦っていきたいと思います。