![カウントダウンコラム [開幕まであと4日]](img/i_120326_1.jpg)
- 【開幕4日前】城島捕手不在の捕手事情
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今年の春季キャンプ、捕手として一軍の沖縄組に参加していたのは、35歳の藤井選手の他に、8年目28歳の岡﨑選手、6年目27歳の清水選手、9年目26歳の小宮山選手だった。昨シーズンの実績では小宮山選手が38試合に出場、14試合で先発マスクを任された。岡﨑選手、清水選手はそれぞれ7試合、11試合の出場にとどまった。とはいってもこの3名の実績に大差はなく、キャンプではやはり横一線からのスタート。次世代の正捕手育成は、タイガースにとって長年の懸案事項だった。順調とまでは言えないにしても、連日若手捕手組の特守メニューが組まれ、底上げが図られていた。しかしキャンプ最終日(2月29日)に、藤井選手が左腹斜筋筋挫傷でリタイア。第2の捕手争いの局面は、大きく変わった。守りの要であるキャッチャーというポジションだけに、正捕手不在は危機的とも言える事態だ。和田監督は藤井選手の開幕までの復帰の可能性に期待を寄せながらも、「若手にとってはチャンス」と、強化、見極めにさらに力を入れた。
オープン戦が本格化していく中で、監督は「岡﨑が頭一つ出てきたかな?だいぶ落ち着いて座れるようになってきた」と評価しつつも「それでもまだまだ」とさらなるアピールを要求。開幕が近づくにつれ、今度は小宮山選手が打撃で見せた。オープン戦期間中、ノーヒットだった他の二人とは対照的に、13打数6安打で打率.462(3月22日現在)と巻き返しを見せていた。
3月21日の広島とのオープン戦(京セラD)ではリハビリを続けてきた藤井選手が満を持して今年初となるスタメンマスク。予定されていた5回のノルマを自ら志願して延長。「もう大丈夫!」と本人も言うように、何とか開幕には間に合った。しかしタイガースにとって、次の世代が台頭してこないと、チームの将来像は見えてこない。ひしめく候補の中から次に誰が抜け出してくるのか?そんな視点でシーズンに期待を寄せるのも興味深い。



















