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TORABAN Tantou Kisha ColumnCOLUMN INDEX

Vol.2011-7 仕上げは上々!『笑顔の総括』宜野座キャンプ


鳥谷 敬 選手

「まずまず良く仕上がったんじゃないかな?長引くような故障者も出なくて、天気もまずまずで、非常に予想通りというか、良いキャンプだったと思う」。クールな表情を崩すことなく、指揮官はテレビカメラを見据えていた。南の島における選手たちの動きに手応えを感じながら・・・。

2月17日(木)宜野座キャンプが打ち上げとなった。「今年は必ず優勝して良い報告が出来るように・・・!」。曇り空のメイングラウンドで鳥谷選手会長が音頭を執る一本締め。参加した全員で第一次キャンプを乗り切れた事が何よりの収穫だった。

真弓明信監督が、満足そうに総括する。「今年はブルペンの方に良く行ったが、ブルペンを見てると非常に楽しいと言うか、頼もしいと言うか、今シーズン心配無しに行けるんじゃないか?という気がした」。


藤川球児 選手

中でも、絶対的守護神である藤川球児投手の名をいの一番に上げて、「初日から非常に良いボールを放ってた。(右股関節内転筋炎のために)ちょっと投げない時期もあったが、下半身をかなり鍛えて、凄く良いボールが行ってたというのが印象的だった」と指揮官が選ぶ『MVP』に決定した。

球児本人も、「そういう事を言われる気がしていた」らしい。それだけ、自分自身の状態に自信を持っていた。7日のウォーミングアップで右足の内転筋に張りを訴え、一時別メニューで様子を見たが大事には至らず、オフから例年を上回る走り込みを重ねて来た成果が現れたカタチだ。「安芸に行って、もう一回走り込みたい。しっかり走って」3月上旬あたりまでは『バテた状態』にしておく。「そういう作り方の方が、疲れが取れた時のボールがイイから・・・!」。


新井貴浩 選手

野手陣でも、やはり最も目立った存在は中堅の主力選手だ。真弓監督が指名したのは、鳥谷と新井貴である。「鳥谷が体のキレ、強さで目立っている。新井も精力的に下半身を鍛えようとしている!」。6年振り覇権奪取へ軸となる二人への揺るぎのない信頼。チームの牽引者となった彼らが担う役割は、計り知れないほど大きいと言える。

「えっ、オレ?」・・・キャンプの優秀選手に名前が上がり、困惑したのは鳥谷敬内野手だ。昨季は自身初の打率3割を記録。レギュラー遊撃手としては異例の100打点超えもやってのけた。30歳となる8年目の今季だが、練習量では誰にも引けをとらない鳥谷。「キャンプで目立つような選手じゃないんだけど・・・」。その言葉は、若手の奮起を促すものでもあった。


俊介 選手

「(監督の『キャンプMVP』に選ばれて)恥ずかしいですね。もう13年目ですから・・・」。新井貴浩内野手にとっても、充実の17日間だった。昨季は4番打者として3割100打点の大台をクリアしたが、本塁打は19と満足の行かない数字が残った。今季は、飛距離を抑える事を目的として統一球が採用されるが、『飛ばないボール』に取り組む中でかつてのような『フルスイング』の感覚が甦る。15日のランチタイム特打では36本のサク越えを放つなど豪快な打撃に、監督が「40本位打って欲しい!」と目を細めた。新井本人も「バランス良く、むらなく振れるようになって来ている」と確かな手応えを持っている。「あとは実戦。段階を踏みながら馴らして行きたい」。安芸キャンプへ向けて、主砲は更にギアを上げる。

統一球の印象について真弓監督は、次のように話す。「まだ実際に(もっと沢山)ゲームしてみないと・・・というところがあるが、やっぱり練習なんかでも、もう一つ打球が飛んでないな!というのは感じた。打つ方は、思ったより飛んでないと言うことで、力が入り過ぎるんじゃないかな?というところ。この辺を気をつけたいな!と思う。ただ、守る方としたら、それだけボールが飛ばないと言うことは本塁打が少なくなる。フェンス際の打球が多くなると言うことで、外野の守備が非常に大事になって来る」。

宜野座キャンプで目立った選手について、若手では練習試合で好投した鶴直人投手と、野手陣から俊介(藤川俊介)外野手の名が上がった。沖縄では2度の練習試合が行われたが、投手の良い仕上がりに対して、2試合でわずか2得点という若手野手陣は全体的に精彩を欠いていた。真弓監督は、「練習では良いバッティングをしてるが、なかなかゲームで出ない。これからゲームでどの位自分の力を出せるか?というところを練習でどんどんやって行ってもらいたいな!と思っている」と話す。


鶴 直人 選手

安芸のファーム組が手薬煉を引いて待つ19日からの合同紅白戦で、どんな『下克上』が起こるのか?開幕一軍を巡るサバイバルレースは、いよいよこれからが本番!だ。