エンタメ

コラム・ブログ

TOP > エンタメ > コラム・ブログ > トラ番担当記者コラム

TORABAN Tantou Kisha ColumnCOLUMN INDEX

Vol.2012-1 2012年 テーマは一体感・・・和田色に染まれば『願いは叶う』!!


南 信男 球団社長

2012年が幕を開けた。タイガースも新時代を迎える。1年目の指揮を執る若き指揮官は、毎年チームが必勝祈願を行う神社へ初詣。おみくじには、ズバリ『願いは叶う』と書いてあった!

球団の仕事始めとなった1月5日(木)、甲子園の新室内練習場にある大部屋で新春恒例の年賀式が開かれた。南信男球団社長に続き就任1年目となる猛虎の第32代・和田豊監督が、球団職員を前に挨拶した。

「タイガースに入って、28年目のシーズン。今年で五十(歳)になるが、人生の9割野球に携わって、野球が大好きだ。でも、ある時自分の中で『野球』より『タイガース』が上回る瞬間があった。以来、『野球がしたい』というより『タイガースで勝ちたい』と思ってやって来た」。長年培ったチーム愛をベースとして、次のように呼びかける。「(今季の)テーマは『一体感』。現場だけでは絶対に勝てない。(フロント、現場と球団全体が一つになって)ファンのみなさんを感動させましょう!『感じる』だけでなく、感じたら即『動く』。そんな一年にしましょう!」


和田 豊 監督

そんな若き指揮官をフロントも全面支援する。南球団社長が言った。「熱くなれ!と言ってるが、ホントに良いと思う。ファンが見て感動するようなプレー、熱いゲームをやって欲しい。勝負に執念を持ち、勝ちにこだわって、シーズン通してやってもらいたい。監督が自分の信念を強く持って、思う通り、好きにやればイイと思う」。

発言の趣旨を指揮官が改めて説明する。「感じるだけでなく、行動することが大事。『熱くなれ!!」プラス『アグレッシブ(前向き)に』・・・それがあって初めてファンの方に伝わって応援していただける。(選手もスタッフも)それぞれ熱いものを持ってるが、それが一つになれるか?(ということが大事)。全てが一つになって、やって行かないと・・・言うのは簡単だけど(実際に一致団結するというのは、とても難しい)。個々の能力を出しながら(自然に)一つになるやり方はあるが、我々はシーズンに入る前から周りの全てが一つになる(ことを目指す)!」。

猛虎の将軍となって初めて新年を迎えた。「年末年始は、ゆっくりさせてもらった。初詣は(兵庫県西宮市内の毎年参拝している)決まった場所へ行きました。おみくじは・・・段々上がって行くという『吉』やったわ。下の方から上がって行く吉。でも、悪い事は書いてなかったよ。『願いは叶う』って!」。


松崎伸吾 選手

例えどんなにのんびり出来たにせよ、アタマから野球が離れる事は絶対にない。「いろんな事が気になるし、気にしてもしょうがない事が気になる」状態のまま、新春を過ごした。今オフは、FAなどによる主力の流出もなく、投打の中核を担う外国人4選手もチームに残る事になった。トレードは、上園啓史投手を放出して、東北楽天から左の中継ぎ要員・松崎伸吾投手を獲得した1件だけ。超ビッグ補強を敢行した巨人など他球団に比べて一見地味に思えるが、昨季の中心選手がほとんど残ったのが、指揮官は『最高の補強』だと考えている。

年賀状は、新人を除く日本に住む選手全員に個別メッセージ入りで送った。「選手の方からも、優勝しましょう!と言うようなコトが結構多くてね!選手も、監督になったからじゃなくて、毎年こういう風に自分の思いを伝えてくれる」と、ナインの思いを改めて受け止める事が出来た喜びを口にする。

実際、猛虎ナインは今オフ、異口同音に優勝への熱い思いを語っている。いつになく『チームワーク』という言葉がしっくり来る今年。首脳陣と選手、フロントと現場、チームとファンの気持ちが一つになるという理想を実現する道は、決して平坦ではあるまい。ただ、今年の和田タイガースには、そんな難題をクリアしてくれそうな気配がある。

2003年、2005年の優勝を知る選手たちは良く分かっているはずだ。そろそろテッペンに返り咲かなくては、また勝つまでに長い時間がかかってしまう!と言うことを・・・。今年こそ!きっときっと『願いは叶う』と信じたい。