Q:「超変革」がテーマの2016シーズンは、どのようなことを意識して取り組まれましたか?
狩野:「超変革」といっても、意識的に改革した部分としなかった部分がありました。試合に挑む心構えとかは基本的には変えていません。プレー面では、技術的な部分で力みのないスムーズなバッティングを心がけるようにしました。
Q:2017年のスローガンは「挑む」ですが、選手会長として、またプレーヤーとしてどのように挑もうとお考えですか?
狩野:挑む…選手会長として言うならば、是が非でも優勝したいです。優勝して祝勝会で乾杯の音頭を取りたいって、ずっと言い続けているんです。去年、広島が優勝した時には選手会長の小窪哲也選手が乾杯の音頭を取られていて、本当にうらやましいと思いました。優勝した時の乾杯の音頭って、大抵は選手会長に任されますから、選手会長になったからには優勝して僕が乾杯の音頭を取りたいですね。でも、優勝したとしてもやるのは(福留)孝介さんかもしれないですけどね(笑)。
個人としては去年、超一線級のクローザーや、セットアッパーのピッチャーと対峙した時に、自分に足りないものをすごく感じました。自分の仕事は、得点圏に走者を置いたときにしっかりと打って結果を出すことだと思うので、それに挑んでいきたいですね。
Q:オフシーズンはどのように過ごされましたか?
狩野:一番気を付けたのはケガをしない身体作りですね。歳を取るにつれケガのリスクは高くなっていきますから、柔軟とか当たり前のことなんですけどね、どうすればケガしない身体になるかを考えて準備しました。
Q:シーズンを通して戦うためにオフシーズンはどれぐらい大切ですか?
狩野:僕は長く選手生活を続けていますが、オフシーズンは開幕に向けて、野球がやりたくてたまらない!って思えるように気持ちの準備をする、とても重要な時間だと考えています。以前の僕はオフも常に野球に取り組んで身体を鍛えたりしていました。でも根を詰めてやっていくと、だんだんどっかで「あーしんどい」とか、ちょっと逃げたくなるんです。そのままキャンプを迎えて、シーズンに入ったりすると、やっぱりどこかで疲れが重くのしかかってくるような状況になっていました。だから今は以前とは逆に、心も身体もしっかりリフレッシュするようにして、その上で無理をせずにトレーニングに取り組みます。その方がトレーニングにも身が入ると思うんです。
例えば、ウエイトトレーニングも根を詰めすぎて苦しくなるよりは、適度な休憩を挟むことで頑張れるじゃないですか。だからオフは気持ちをリフレッシュさせて、2月3月に向けて調子がグッと上がっていくような過ごし方を心がけていますね。そして「どうしよう、どうしよう、もっと野球がやりたいなー」っていう気持ちでキャンプに入れるようにします。若いうちは鍛えなくちゃいけないっていう部分はあるけれど、でもやっぱり鍛えて鍛えてを続けていくと辛くなるんです、実際。1年間ずっと野球をやるために、どこかで力を抜くところも必要じゃないかなと思いますね。
第2回の更新は2月10日(金)。お楽しみに!