FlashPlayerのバージョンが低いか、インストールされていません。
鮮やかに先制もまさかの展開に
壮絶に散った!…猛虎10年ぶりの東京ドーム開幕戦。伝統の一戦に相応しく、エキサイティングな点の取り合いで幕を開けた。
初の開幕投手となった巨人・菅野を攻める阪神は、3回表二死3塁から西岡の四球を挟んで2番大和から4番ゴメス・5番マートンと適時二塁打を連ねて一気に4点を先取する。
「打ったのはシュート。開幕1打席目にヒットが出ていたので、固くなりすぎることなく打席に立つ事が出来た。チャンスだったので積極的にいこう!と考えていたことがいい結果につながったんだと思う」。先制打の大和(前田大和)外野手が、会心の一打を振り返る。
今季初安打を放ったマット・マートン外野手も、「打ったのはフォーク。目の前でパピー(ゴメスのニックネーム)の良いヒットを見せられたし、自分もそれに続いて打ててよかった!」と興奮気味に捲し立てた。
その裏、極度の緊張のせいか?立ち上がりからボール球が多かった能見は二死満塁から5番ロペスにセンターオーバーの走者一掃二塁打を許して、1点差に迫られる。続く4回には1番坂本に通算100号となる中越えソロ本塁打を浴びて、たちまち追い付かれてしまった。
相手の勢いを止められない能見は、5回にも二死から8番橋本の右中間適時二塁打で勝ち越されると坂本に左前適時打、片岡には右越えの移籍1号3ランと畳み掛けられて、5回もたずにまさかのノックアウト。4回2/3で10安打10失点(失点は全て二死から)というショッキングな内容にも能見篤史投手は、「途中で修正しようとしたが、出来なかった。(しかし)下ばかり向いていられない。結果として受け止めないと…!」と話して、エースらしくリベンジを誓っている。
2番手・鶴も6回ロペス・アンダーソンにアベックアーチを浴びて一方的な巨人ペースとなる中、阪神は7回表ルーキー梅野隆太郎捕手が代打で登場。変化球を打ちレフトフライに倒れたが、そのまま守備に就いて阪神の新人捕手では1969年田淵以来45年ぶりの開幕戦出場となった。(打撃成績は2打数無安打)梅野は、「思い切って振れた!とは思う」とデビューを振り返っている。
また、2年目の金田和之投手が7回裏に3番手としてプロ初登板。一死後、坂本にはヒットを浴びるも次打者を併殺に取り1回1安打無失点で一軍デビューを終え、「持ち味は出せたと思う」と話した。
結局試合は、12対4。巨人が先発全員の14安打で逆転圧勝。鮮やかに先制しながら壮絶に散った猛虎だが、3安打1打点1犠打の大和を始め、鳥谷も2安打を放つなど心配だった打線は繋がった。何と言っても一番は、調整遅れで不安視された4番マウロ・ゴメス内野手。二塁打2本で2打点を記し、「良いスタート!」を自画自賛している。
「チームが勝たないと意味がない!」…開幕戦猛打賞の大和が言う通り、悔しい黒星には違いない。それでも、就任3年目にして開幕戦に初めて敗れた和田 豊監督は9安打を記録した打線に「何とかカタチになって来た。これなら点が取れる!という手応えらしき」一筋の光明を見出していた。