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岩崎、大瀬良とのルーキー対決も好投報われず

昨秋ドラフトで競合の末に交渉権を逃した黄金ルーキーとの公式戦初顔合わせ。好調猛虎打線が、新人投手の気迫に抑え込まれた。

先発投手は、広島ドラフト1位・大瀬良と阪神ドラフト6位・岩崎のルーキー対決。大瀬良は初回いきなり上本のヒットから一死2塁とされるが、鳥谷・ゴメスを打ち取る。序盤は鳥谷・新井良が真っ直ぐで空振り三振に倒れるなど、阪神は広島の黄金ルーキーに手を焼いた。

公式戦では初めて堂林を1番で起用したカープに対して、敵地初登板の岩崎は初回3者凡退で滑り出したが、2回裏エルドレッド・キラの長短打で無死1・3塁とされ、梵・遊ゴロ併殺打の間に先制を許した。それでも、球持ちの良いゆったりしたフォームで赤ヘル打線を翻弄する岩崎が、丁寧な投球でしっかりと試合を作って行く。

大瀬良も負けていない。3回表には、止めたバットが左前へ飛んだラッキーな岩崎のプロ初安打から二死1・2塁とした阪神だが、一二塁間を襲う鳥谷の当たりを広島セカンド菊池に上手く捌かれ、チャンスを逃す。

4回もマートンのヒットから得点圏に走者を進めたが、大瀬良自身の好フィールディング(高いバウンドだった藤井の投ゴロ)もあって、あと一本が出ない。

5回裏 広島二死3塁で阪神ベンチは8番石原を敬遠するが、「敬遠されて少し悔しい気持ちがあった」という投手の大瀬良に岩崎が内角スライダーをレフト線へ弾かれ、プロ初安打となる2点適時二塁打を浴びて痛恨の追加点を取られた。
岩崎 優投手は、6回(97球)5安打5三振1四球3失点で降板。「コントロールがよくない中でも、調子が悪いなりのピッチングはある程度出来たかな?と思う。ただ、要所で一本打たれてしまったのが悔やまれる」と話している。

3点を追う阪神は、6回表にゴメスの左中間安打が広島センター丸のエラーを誘い1点を返す。(ゴメスは開幕17試合連続出塁) 大瀬良は7回102球を投げ、要所を締めて5安打・自責0の好投。プロ初勝利をリリーフ陣に託した。

救援陣では、阪神2番手・筒井が1イニングを投げて2奪三振の3者凡退。金田は先頭打者を歩かせたが、後続を抑えた。だが、広島も一岡・ミコライオが付け入る隙を与えず、3対1で逃げ切った。「がむしゃらに石原さんのミット目がけて投げただけ!」という大瀬良大地投手が、公式戦3試合目で待望の初勝利。阪神は岩崎が好投報われず、初黒星を喫している。

「あの2点(5回大瀬良の適時打)を抑えていたら、また違う展開になっていたのに…(大瀬良は)OP戦の頃より球が強く、左打者にはカットボールが邪魔になっていた」。連勝が6でストップした和田 豊監督も、「自分の投球を必死でやってるし、しっかりゲームを作っている」とルーキー岩崎の奮闘を称えた。

今季初の首位獲りを逃した指揮官だが、「連勝は止まったけど、次が大事。明日やね!」と話して、気持ちを切り替えて帰りのバスへと乗り込んでいる。