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ゴメス、マートンが活動!接戦を制す

阪神が接戦を制した。

阪神先発・岩田は立ち上がり、広島の速攻に遭う。初回、前夜サヨナラ本塁打の1番 梵が初球をライト線二塁打。菊池が送って丸も初球をレフト線突破の適時二塁打。僅か3球であっという間に先制されてしまった。

広島先発・小野は『逆球』も多かったが、打つ方は狙いを絞り辛く一回りは抑えた。しかし、阪神は打者が2巡目に入った3回表二死、2番大和がファウルで再三粘った後11球目の甘い変化球を見逃さず、レフトスタンドへ1号ソロを打ち込んで同点に追い付く。入団9年目・通算1172打席目に放ったプロ初本塁打に大和(前田大和)選手は、心からの笑顔を見せる。「あんなにゆっくり走ったのは初めて。粘って粘って打った本塁打なので価値があると思う。(記念のボールが戻ったら)奥さんにあげます!」と話している。

4回にはマートンが小野のスライダーを米子のレフト場外へ約1ヶ月ぶりの本塁打となる7号ソロを飛ばし、阪神が勝ち越す。さらに二死1塁から8番 鶴岡の中越え適時二塁打で1点を追加した。「久しぶりの本塁打が勝ち越しの一打になって良かったよ!」。マット・マートン外野手が会心の一撃を振り返れば、鶴岡一成捕手も「打ったのはストレート。勝ち越した後のいいところで追加点が取れて良かった」と話している。(小野は5回98球を投げて4安打6三振4四球3失点で降板)

阪神・岩田は再三先頭打者の出塁を許すものの『動くボール』が威力を発揮。2回以降は素早いバント処理など要所を締める投球でゲームを作って行った。 広島も2番手右サイドスロー新人の西原が好投。6回からの3イニングを3安打無失点に抑える。

3対1で迎えた8回裏に岩田はヒット・四球・犠打で一死2・3塁の大ピンチを招く。2番 菊池に中犠飛を打たれ1点差に迫られるが、丸は中飛に打ち取った。岩田は8回(93球)を投げて7安打4三振2四球2失点。中西清起投手コーチは、「先頭出したの6回(6度)やろ?その割には球数少なかったよね。併殺が3つか?ストライクが来てたしな。(イニングの)入り方に注意して欲しい」と注文をつけている。

9回表には広島3番手・永川勝が大和の打球(投ゴロ)を左足に受け、鳥谷(左二塁打)への投手後4人目・中田に交代したが、直後にゴメスが外角変化球を前進守備の左中間へ適時二塁打を放ち、貴重な追加点を奪う。

その裏、連夜のリリーフとなった呉昇桓が一死後、広島・キラにライト場外へ4号ソロアーチを打たれ再び1点差と追い上げられるが、ゴメスの適時打がモノを言って4対3で阪神が前夜の雪辱を果たした。

「(来日初被本塁打は)ちょっと甘く高く入った。連投の疲れは全く無いよ!」と9セーブ目の呉昇桓(オ・スンファン)投手は話した。

「球場が狭いので低め低めを意識して投げた。先頭出したし、ムダ球で自分のクビを締めた。次は出さないようにしたい!」。3勝目にも岩田 稔投手は反省しきりだ。

首位広島との米子2連戦を1勝1敗で終えた和田 豊監督は、特にゴメスやマートンの活躍が嬉しくてならない。「(ゴメスは)打てなくてイライラしてたけど、チャンスで1本打ちスッキリしただろう。(マートンも本塁打は)久々ちゃうか?1本打つと思い出して貰えると思う」と目を細めていた。