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2016.12.11
当り前が難しい

滋賀県大津市の皇子山総合運動公園野球場でNPB・日本プロ野球選手会・日本高等学校野球連盟が主催するプロ野球現役選手によるシンポジウム『夢の向こうに 』in滋賀が開催され、阪神から植田・緒方の2選手が実技指導パネリストとして参加しました。

滋賀県内の高校球児 約300人を相手に八幡商高出身・則本(東北楽天)をはじめプロ現役13選手が、冬空の下で熱い指導を展開します。

内野ノックでは、植田がショートの位置で基本の構え方を指導。「(足の開きは)肩幅ぐらい。あまり広げ過ぎないように。グラブは左目の下ぐらいに落として・・」しっかりカタチを意識させてから各選手の捕り方をチェックして行きました。

外野守備では、緒方がクッションボールの処理について話します。「クッションの打球というのは(大抵は長打になるが)二塁打は2塁で止める、三塁打は3塁で止めるのがベストプレー。先の塁へ行かすのが大きなミスだから」と、(1) 慌てず (2) ステップをしっかりする2つの事を意識するよう指導を施しました。

走塁練習では、コーディネーターとして参加の阪神OB 亀山 努さんと植田が球児たちに盗塁のスタートを教えます。リード時のシャッフルと帰塁を実際にやらせてみた上で「戻る勇気も必要。行っても良いけど、やめるのも勇気」「左投手の場合、右投手よりスタートが遅くなるから半歩から一歩分ぐらいリード デカ目に(大きくとる)」など実戦で役に立つアドバイスを伝授しています。

また、スタンドで見学する野球部員たちのところにも投手陣が赴き、コーディネーターの阪神OB 湯舟敏郎さんが司会役となって質問タイムが始まりました。良い真っ直ぐを投げるには?の問いに東北楽天・則本昴大投手は、「(自分の場合は)大学行って体が出来てから速くなった。練習も大事だけど、休める時はしっかり休む」事も必要だと答えています。

高校生の指導は初めてだったと言う緒方凌介外野手は、「(高校の頃どういう練習をしていたか?)思い出すこともあって、自分自身 初心に戻れたし(彼等に合った教え方を工夫したりする中で)得るものもあり有意義な時間を」過ごす事が出来ました。

クッションボール処理の件については「基本中の基本だけど、しっかり捕って(投げる方向へ正しく)ステップしてカットまで正確に投げる。当たり前だけど、それが難しい。伝える事によって再確認出来た」と話し、緒方は思わぬ収獲にニンマリです。

記者会見で感想を語る近江高の後輩にジロリと視線を向けて笑っていた植田 海内野手。この日は、普段個別練習などで教えられている中から基本的な内容をセレクトして高校生に話したようです。来季は一軍に定着する事が大きな目標ですが、走塁のスペシャリストではなく、あくまでも「スタメンでやって行きたい」強い思いがあります。

「その為には、打撃が課題になって来る」と言う植田。カギになるのはスイッチ転向で注目される左打席ですが、「左ばっかりでなく右も同じ位振れないと、右も打てなくなってしまう」ので、左右同じ回数バットスイングを重ねていく積りでいます。「当てに行くだけでは、内野安打にはならない!」と、力強く振り切る打撃で北條・鳥谷の遊撃争いに割って入る決意を示しました。

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