- 2017.3.19
- 笑顔の初アーチ
3連休中日のオープン戦。2万人を超える観客がスタンドを埋めた神宮球場で、ヤクルトと対しました。
前日18日のDeNA戦(横浜スタジアム)で、実戦復帰後初めて守備に就いた糸井嘉男外野手は、この日も「3番・中堅」で先発出場。初回、1、2番の高山と北條が連続四球で出塁し、無死一、二塁の好機で第1打席を迎えます。
カウント2−2からの5球目、ヤクルト先発・オーレンドルフの高めに浮いたチェンジアップを完璧に捉えると、ライナー性の打球は右翼中段席へ。阪神移籍第1号となる、先制3ランを放ちました。15日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で実戦復帰して以来、オープン戦4試合目、7打席目にして飛び出したアーチに、ベンチ前で糸井を出迎える金本知憲監督にも笑みが浮かびます。
守備でも、初回に雄平の中飛を難なくキャッチし、軽快な動き。四回の第2打席は一ゴロに倒れ、この回でベンチに退きました。1月下旬に右膝関節炎を発症し、出遅れを余儀なくされていましたが、開幕を前にその存在感は確かなものになっています。
先発の能見篤史投手は、5回を投げて7安打2失点(自責点1)。初回に左翼・高山の失策で1点を失うと、二回には西浦の左前適時打で2点目を許します。不安定な立ち上がりでしたが、三回以降は立て直して無失点。ベテランらしく修正し、粘りの投球を見せました。
そんな能見のピッチングを金本監督は、「ヒットは打たれたけど、悪いなりにいろいろ工夫して、配球面とかタイミングとかで凌いでいた」と評価。「ベテランに対する僕の安心感というか、そういうことができるから長年ローテーションを守ってこれているし、そういうところでの信頼感だと思っている」と大きくうなずきます。
初回に糸井の本塁打で3点を取ってから、追加点を挙げられないまま最終回へ。3−2の1点リードで、九回裏を迎えます。マウンドにはマテオ。この回先頭の榎本に安打を許すと、続く鵜久森の二ゴロを上本がファンブルし、無死一、二塁に。次打者・雄平の打球は二塁へ転がり、4−6−3のダブルプレーと思いきや、二塁・上本の遊撃への送球が逸れ、無死満塁の大ピンチ。上田に押し出しの死球を与え同点とされますが、そこからはマテオが踏ん張り、3−3、九回規定により引き分けで試合は終了しました。
ファームは、タマホームスタジアム筑後でソフトバンク3連戦。1勝1敗で迎えた3戦目、先発のマウンドにはドラフト6位・福永春吾投手(徳島インディゴソックス)が上がりました。4回2安打2失点で、公式戦初登板を終えています。
試合は九回、4−5で1点を追う展開に。先頭の板山、森越の連打でチャンスを作ると、一死一、三塁で大和の放った打球は二塁へ。二塁の三森は本塁に送球しますが、三塁走者・板山の足が勝って同点に追い付きます。この日、五回にセンターバックスクリーンへの特大アーチを放った緒方が四球を選び、一死満塁で4番・陽川が左中間を破るフェンス直撃の2点適時二塁打で逆転に成功！今成の犠飛で1点追加後、狩野と伊藤隼の連続四球で二死満塁とし、板山がこの回2度目の打席へ。走者一掃の三塁打を放ち、11−5とソフトバンクを引き離しました。
九回裏に柳瀬が1点を失いましたが、最終回に一挙7点の猛攻を見せた阪神が、11−6で大勝。ウエスタン・リーグの開幕カードを、2勝1敗で勝ち越しました。
