- 2017.3.20
- クビの皮一枚!
3連休を締め括る春分の日。千葉ロッテとのオープン戦(ZOZOマリンスタジアム)に関東の阪神ファンも大勢スタンドへ詰めかけました(観衆18802)。阪神は糸井・福留・中谷でクリーンアップを組みました。北條・上本の連打でお膳立てした3回表 無死1・2塁はロッテ先発・スタンリッジの前に2番 高山が内角変化球に空振り三振、糸井は二ゴロ併殺に倒れて得点機を逃します。
開幕ローテ入りを目指す阪神先発・岩田は低めを突いて内野ゴロを打たせる持ち味の投球を見せます。ただ、3者凡退は初回のみで以後は毎回走者を背負う展開となり、3回裏 荻野に許した単打の処理をセンター中谷が誤り得点圏に進まれた後の二死3塁から平凡なサードゴロを鳥谷が一塁へ悪送球。守備の破綻で先制を許してしまいます。
5回表 阪神は鳥谷・上本の安打で二死1・3塁として、高山がスタンリッジの変化球を捉えて右前適時安打。同点としますが、この攻撃では8番 小宮山がスリーバント失敗(三振)で走者を送れない場面があり、課題を残しました。
その裏 二死1・2塁から5番 井上に左中間適時二塁打を浴びて再び勝ち越しを許した岩田が、次の平沢を空振り三振に斬るもこれが暴投振り逃げとなる間に二者が還って4対1となります。5回(82球)を投げて5安打4失点。しっかり持ち味を出して内容はそれほど悪くなかっただけに、二死からやらずもがなの失点が非常に残念です。「抜け球が多く修正出来ないままに・・・やっぱり四球ですね。点取ってもらった後だったんで」。岩田 稔投手は全く納得していません。
香田勲男投手コーチも、「(5回味方に)取ってもらった後を3人で投げ切って欲しい。それまでは、彼らしいボールを投げる事が出来ていた」と話していました。
7回裏には3番手・岩崎がこれも二死から平沢・大嶺翔に連続適時安打を浴びてロッテに追加点。6対1とされます。 阪神は9回表 「ラストチャンスと思っていた」と言う途中出場の新井良太内野手が直球を狙い打って左中間スタンドへ2点本塁打を放ちますが、反撃もここまで。6対3でオープン戦首位を独走する千葉ロッテに敗れました。
両チーム共に得点は悉く二死から入った珍しい展開。チーム唯一のマルチ安打を記録した1番 上本はオープン戦打率.444と依然好調をキープしています。攻守にわたってミスが目立った阪神は、開幕へ向けて修正すべきポイントが幾つか浮き彫りになりました。
「(鳥谷の失策に関して)去年だって、やってるんだからね。どう言えばイイの?送球ミスもあるし・・」。なかなか改善されない守備のミスに盛んに首を捻る金本知憲監督ですが、先発・岩田の投球には、「序盤はゴロ。途中からフライが多かった」岩田らしい内容を評価して、開幕ローテーション争いに残っている事を示唆しています。
また、最後に思い切りの良さを見せつけた新井良について訊かれて、「クビの皮一枚、繋がりやがった!」とニヤリ。また、ファームの広島遠征に回ったルーキー糸原に関しては、「(ウエスタンリーグの公式戦が)マツダであるから、守らせて・・(開幕戦の舞台マツダスタジアムを)観ておく」狙いを説明していました。