- 2017.3.21
- 亡き母の導き
連休明けの関西地方は朝から雨が降り、選抜高校野球大会は順延となりました。甲子園の新室内練習場では午前中 投手陣の指名練習が行われ、開幕ローテーションを懸けた次回登板に向けて各投手は懸命の調整です。
21日の指名練習に参加したのはメッセンジャー・岩田・秋山・岩貞・青柳・小野の6投手。登板翌々日の能見を除いて開幕ローテーション候補がほぼ勢揃いしたカタチです。リラックスした表情で栗山通訳とクイックスローのキャッチボールをするなど、メッセンジャーからは余裕が感じ取れます。
「弱いチームが最強チームを破る事だってあるのが、野球の面白さ。本当にどうなるか?分からないなぁ〜」。報道陣からWBC準決勝・日本対米国の予想を尋ねられて、ランディ・メッセンジャー投手はどちらに肩入れするでもなく慎重な答えです。対戦した事のあるキンズラー、ジョーンズ、モリーナ、パガンといった出場選手名を挙げてWBCへの関心を示した上で、「特に今回 米国は一つになって勝とうとしている。(準決勝はお互い)良い試合をして欲しいネ!米国人として勿論母国を観てるけど、来日して日本の選手もたくさん知ってるから、ちょっと不思議な感じ。向こうの人が思っているほど日本の野球は簡単じゃないと言うのを見せて欲しい。レベルが低いと思われたら困るので」と語っていました。
22日の福岡ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に先発予定のルーキー小野泰己投手は、「制球面に課題があるので、プルペンで感覚を確かめながらやって来た。鳴尾浜ではイイ感触で投げる事が出来ている。結果が大事だと思うので、試合までの準備をしっかりとやりたい」と意気込みます。
ヤフオクドームで登板するのは人生初。故郷の福岡県(出身は北九州市)という事で地元の知り合いも観に来る事が予想されるだけに自然とテンションが上がります。17日には岩手県花巻市で富士大学の卒業式に出席。キャンプやオープン戦の様子をテレビなどで観た同級生から大学時代と投球フォームが変わったと指摘されたようですが、「自分の中では変えた意識がない。その中で変わったと言われるのは良い事なのかどうか?」判断しかねていました。
やはり、福岡遠征で登板予定の青柳晃洋投手は、前回15日の教育リーグ・中日戦(ナゴヤ)が5回5安打6失点(自責5)と散々だった反省を踏まえ「左に全部打たれたので、理由が上がる中 改善出来るモノがいっぱいあった。ソフトバンクも良い左打者が多いので」課題克服へ強い意欲を示します。
報告を受けた金本監督から、左打者の内角を使えてないからだろう!と指摘された青柳ですが、 「その通り。この間はスライダー自体コントロールが良くなくて、チェンジアップで空振りは取れたけど外の真っ直ぐやツーシームをレフト方向へ持っていかれる事が多かった」と話しました。結果に拘るか?と訊かれると、「内容が良ければ結果もイイと思うので。(内容悪くて結果が良い事はあっても)内容が良くて結果が悪いと言うのは無いと思うから」あくまでも内容を重視するつもりでいます。
梅野隆太郎捕手(25)が、同郷・福岡県出身の一般女性(27)と21日入籍しました。この日は梅野が小学校4年生時に他界した母・啓子さんの誕生日にあたり、生前プロ野球選手になると約束していた実母への強い想いが伝わります。奇しくもチームの福岡遠征と重なった事も魂の導きだったのかも知れません。
「開幕前という大事な時期にプライベートな事になりますが、自分をプロ野球選手に導いてくれた亡き母の誕生日にあたる本日、母への感謝の思いを込め、入籍させて頂きました。守るべき家族が出来た事で、一段と気が引き締まる思いです。今シーズンはしっかりチームに貢献し、家族、そしてタイガースファンの皆様に喜んでもらえるシーズンにしたいです。引き続き応援よろしくお願い致します」。レギュラー獲り・開幕マスク奪還へ突き進む梅野にとって、結婚は何よりの追い風となりそうです。