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2016.11.5
ハードルを越えて

30万人を超えるファンが見つめる中、広島市内はカープの優勝パレードに沸いた秋晴れの土曜日。今季は広島の機動力が際立ちましたが、阪神の高知・安芸秋季キャンプでは5日も陸上200mハードルのアジア記録保持者である秋本真吾さんによる走り方指導が行われました。

秋本さんは3日夜チーム宿舎で講演し翌日から実技指導を施しており、走り方の基本や『一歩目』の出し方などに着目した走塁などを伝授しています。「あれ(少し話を聴いた)だけでも(選手たちの走る)フォームがちょっと変わってるし・・(速さは持って生まれた部分もあるから)走力を上げると言うのはなかなか難しいけど」専門家に技術指導を受ける事で少しでも進歩出来れば!と考える金本知憲監督が、本屋敷トレーナーの進言を採用して実現したものです。

午前中のメイン球場だけでなく、午後の全体メニュー後にもサブグラウンドでハードルを跨ぎながら姿勢矯正したり、秋本さんの緻密なランニング教室は続きました。横田がおっかなびっくりの様子でハードルをぎこちなく跨ぐ格好が印象的です。

走り方に限らず、良いと思った事はどんどん取り入れる指揮官の考えで、4日夜には日本栄養士会日本体育協会公認スポーツ栄養士の吉谷佳代さんによる講習もあって、選手の肉体だけでなく野球人としてのアタマも鍛える今回の秋季キャンプは本当に密度の濃い内容と言えるでしょう。

この日のメニューは、投内連係なども無く個人練習中心の比較的シンプルなもの。午後のバッティング回りでは、ティー打撃をする横田のフォームを平野コーチがタブレットで撮影し、それを2人でチェックしている姿も見られました。走り方の指導でもタブレットは活用されていますが、選手も客観的に自分の姿を見て初めて気づく事も多いようで、こうした作業は技術向上の点で非常に有効となります。

送球に課題がある上本は、特打で中谷らを相手に打撃投手を務めてスローイング矯正を行なっていました。4日の紅白戦ではセンターオーバーの適時三塁打を放つなどバットでは強烈アピールして、「上本は、目立ってわ。普通の力を出しただけだけどね!」と指揮官に言わしめました。

また、サブグラウンドの居残り特守では陽川がサードの個人ノックに汗を流します。右の長距離砲として期待されて3年目の今季は4月15日中日戦(ナゴヤドーム)でのプロ初打席初安打を皮切りに一軍でも活躍する機会がありましたが、まだまだ満足出来る内容ではありません。ドラフト1位・大山の加入もあって来季は更に熾烈な競争が予想されるだけに、目の色を変えて鍛練を積んで行く毎日が続きます。

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