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オフシーズントラ番ニュース

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2016.11.12
最後だと思って!

小春日和となった土曜日。阪神甲子園球場で 2016年度 プロ野球12球団合同トライアウトが開催されました。今季限りで戦力外通告を受けた選手など65名(投手42・野手23)が参加しています。

今秋 戦力外となった選手の他、NPB球団を退団後 社会人野球で2年以上在籍したプレーヤーも参加資格を持ちますが、阪神組では鶴・岩本・トラヴィス・坂・柴田が挑戦しています。

甲子園には開場前から熱心な野球ファンが長蛇の列を作り、内野席(アルプス席は開放せず)はほぼ満席となる大盛況。シートノックの後 午前10時30分から始まったシート打撃は、公式戦さながらの熱気に包まれます。各投手が3人の打者を相手にそれぞれカウント1-1から投げる形式で、最初の打者・柴田がアナウンスされると地響きのような歓声が沸き起こりました。本拠地だけに阪神ファンに馴染みの選手には、一際大きな拍手が送られます。

ネット裏から各球団の編成担当者が厳しい目を光らせる中で展開される野球人生を賭けた真剣勝負。17番目に登板した鶴は、最速144km/h直球で原(オリックス)を空振り三振に斬るなど3者凡退に抑えます。

「やる事やった。緊張した。力むだろうなと思ったけど、それ以上だった。(それでも)腕だけはしっかり振ろうと思って」家族・両親が見守る中で必死に投げたと言う 鶴 直人投手。ファンの声援には「タイガースのユニフォームを着て、これだけ応援してもらって幸せだ!・・・最後だと思って投げました」。万感の想いを込めてのマウンドとなりました。

先頭打者・内村(横浜DeNA)に四球を与え、加藤健(巨人)は空振り三振に抑えますが、3人目の堤(オリックス)には中越え二塁打を浴びた岩本 輝投手ですが、登板後はさっぱりとした表情でした。「どんな感じも何もない。とりあえず自分の球を投げればイイかと。最初ストライクが入らなかったのが、悔いが残る。真っ直ぐで空振り取れたのも中にはあったけど、全体にコントロールが・・自分の良いところを見てもらおうと準備もしたし、これが今の自分の実力なのかなと思う」。

元猛虎戦士で、現在は独立リーグ(リクルートBCリーグ)石川に所属する西村 憲投手は、スタンドの声援を受けて「嬉しかった。感動した。・・こみ上げて来るものがありますネ」と古巣のファンに感謝の言葉を述べています。

この他には、大トリで投げたトラヴィスが3者凡退に抑え、野手では柴田が3打数無安打2四球1三振、坂は5打数2安打2三振という結果でした。選手それぞれで明暗が分かれるところですが、後は各球団の判断に委ねるしかありません。人事を尽くして天命を待つ選手たちに 甲子園のファンは最後まで温かな声援を贈っていました。

侍ジャパン強化試合は12日 東京ドームで第3戦(対オランダ)が行われ、日本代表・石川(千葉ロッテ)に続く『第2先発』として藤浪晋太郎投手(阪神)が登板しました。5回表からマウンドに上がった藤浪は、いきなり無死1塁から4番 サムスに直球を左中間スタンドへ運ばれる2点本塁打で失点し、5対1とリードを広げられてしまいます。

しかし、その裏 日本は大谷(北海道日本ハム)の右中間への特大アーチから一気に6点を奪い大逆転! その流れを受けて藤浪は6回からの2イニングをしっかり無失点に抑え、3回 3安打2失点で交代しています。試合は9回表に大瀬良(広島)が掴まり再び逆転を許した日本ですが、その裏 敵失で追いつき8対8。無死1・2塁からイニングがスタートするタイブレーク制の延長に突入し、10回裏一死満塁から大野(北海道日本ハム)のサヨナラ安打が飛び出し、9対8で日本が辛くも勝ちました。

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