- 2017.2.27
- 出たぞ!自己最速
数日ぶりに沖縄らしい日差しが戻った第6クール3日目の宜野座では、キャンプ最後の実戦となる紅白戦(特別ルール・7回まで)が行われました。
白組先発・岩田は立ち上がりから6者連続で内野ゴロを打たせるなど本来の持ち味を発揮して、3回をアウトは全てゴロ(併殺1)で取る1安打無失点。紅組先発の横山も最速144km/hの直球や変化球が切れて4回を散発2安打無失点と安定した内容です。
先制したのは紅組。4回表 3番 高山が白組2番手として登板したドリスの151km/h直球を左方向に運ぶ鮮やかなソロアーチを放ちます。続く5回にも白組3人目の岩貞から梅野・大山の連続長短打で無死2・3塁として坂本の遊ゴロ併殺打の間に追加点を奪ってリードを広げました。
2年目に成長を感じさせる先制本塁打の高山 俊外野手は、待っていた速球を仕留めた感触について「良かったけど、ちょっとさされた(差し込まれた)」と手放しでは喜んでいません。それでも、「向こう(左方向)にああいう打球が増えれば」本塁打も量産出来る手応えがあった事は確かな様子です。
「あまり引っ張りばかりせずに(本人にはセンター中心に打て)と言ってるけど、パッ!とあっち(左)に打てるからネ。去年 京セラドームで逆方向に打つ練習をさせたら、スグに(本塁打を)打つような器用さ・・能力の高さはずっと持っている」。高山の進化を示す内容ある一発に金本知憲監督も上機嫌です。
白組は5回裏 先頭 荒木の左中間二塁打を足がかりとして紅組2人目・石崎を襲い、9番 植田の左越え適時二塁打などで追いつきました。
試合は、このまま2対2の引き分けに終わりますが、 紅組4人目として6回裏に登場したルーキー小野は、高山を場内計時150km/hの速球で空振り三振に斬るなど見せ場を作って、7回には連続四球があったものの2回無安打無失点と評判通りのナイスピッチングを披露しています。
「この時期に出るとは思わなかった。投げていて、指のかかりがいい感じだった。(キャンプの)疲れもそんなにない」。 自己最速153km/hを記録した小野泰己投手ですが、「走者がいない時の投球は良かった。次は、いるときの投球が課題。クイックで速く投げないと。(それと)追い込んでからのフォークが抜けていたので、しっかり投げたい」と反省も忘れません。
指揮官も、小野の投球に目を丸くして次のように称えました。「凄い球を投げとったな!・・高山に訊いても、低めがピッと伸びてくる!と言ってた。(リリーフの積もりか?先発の積もりで投げたのか?本人に確かめると)普通の先発の積もりで・・と言ってた。それであれだけの球を投げるんだから大したもん。リリーフで1イニング限定となればどうなるんやろ?(いつも言ってるけど、ドラフト)1位以上の評価をボクはしてるから」。
新人対決では小野の投球にバットをへし折られた(結果は四球)ドラフト1位 大山ですが、サウスポー岩田・岩貞から2打席連続安打を放つなど全打席出塁! キャンプ終盤に来て上昇気配です。
「岩貞に(冗談交じりで)誰に打たれたんや!と言ってやったよ。(大山は)良いポイントで打ってる。自分のポイントをしっかり持っている。慣れて来れば、もっとイイものが出てくると思う。あんなに前で打つ打者は少ないから」。金本監督は、ドラ1スラッガーの非凡さを認めて、「(高山・北條ら先輩と比べると)まだひ弱なスイングだけど・・・何て言うか?タイミングが上手い。仕掛けが早いというか? アマチュアからプロに入ったら最初は差し込まれるからネ」と話していました。
四国高知の安芸キャンプでは、左アキレス腱断裂からの復帰を目指す西岡が初めてメイン球場でのフリー打撃を行いました。左右両打席に立って、サク越えも。生きた投手の球を元気に打ち返す背番号5の姿にファームの掛布監督も感慨深げです。