- 2017.3.5
- コイの洗礼
2017年 本拠地初のオーブン戦(対広島・甲子園)に期待のルーキー 小野が先発。最速148km/hを計測するも昨季王者カープ打線にプロの洗礼を浴びて3回(63球)7安打0三振2四死球4失点(暴投1)と課題を残しました。
開放されなかったアルプス席を除いて内外野とも7〜8割程の入りで観衆20346人と日曜日のスタンドは盛況です。 広島は2回表エルドレッド・ペーニャの連打でチャンスメーク。メヒアは投ゴロ併殺で二死3塁となりますが、8番 會澤の左前適時安打で先制します。3回には丸・ペーニャの適時打などで3点を追加しました。
ルーキーの本拠地デビューを見守った金本知憲監督は、「力んだみたいやね。緊張は無かった言うとったけど、ほぼシュート回転しとった。気合いが入り過ぎたのかな?(ここまでの登板で一番悪かったと思うが)それでも詰まらせたり、差し込んでる球があり、悪い中でも観るべきところがあった」点を評価しています。
悔しい内容に小野泰己投手は反省の弁です。「(初の甲子園登板で)気が焦ってしまった部分もあったし、投げ急いだ部分もあっはた。(制球の乱れについては)これまでずっと課題にやって来て、今日もああいう結果になってしまった。いつもの球のスピンに出来なかったのも悪かった。今日の結果から得た課題を次に生かせるようにしたい。 追い込んでからの勝負球が抜けてしまっていたので、しっかりブルペンで練習したい」。
それでもカーブを含め全ての球種を試す事が出来た上に「(収獲の)一番は、プロ野球の試合の雰囲気を味わえた。今まで経験したことの無い観客の人数で声援だった。(その中で)力みが出たので、コレを良い経験として次に生かせて行けば良い」とあくまでも前を向いていました。
野手では、鳥谷 敬内野手が3番セカンドで起用された事が注目点。「久しぶりと言うか、WBCしかやった事が無いので(セカンドに)違和感が無いことはない。(深めの守備位置にも見えたが?との質問に)深いかどうかも分からない。慣れると言うか?これからどうなるか?も分からない」と胸の内を明かしています。
指揮官は、「チーム状況を考えて。セカンドもサードもやると言うとったから。勿論ショートもやるし・・(今日の守備は)まあまあ。そんな難しい打球も飛んでない。(左手首を痛めたキャンベルの状態など不確定要素が多く)正直どうなるか分からんけど、色んな事想定しておかないとイカンから。(その事は、これまでに鳥谷本人とも)何回か、話をしてる」と説明しました。
打線では2番 北條と4番 原口がマルチ安打。原口は6回裏広島3人目・ヘーゲンズから中前適時打を放つなど4打数2安打2打点とポイントゲッターとして、しっかり結果を残しています。「(タイムリー打は)たぶんカットボール。大事な場面だったし、チャンスが多く来る打順なので集中して行った。打点(を取る事が)凄く大事になる。数多く出せるように集中して行きたい」と、原口文仁選手は話しています。
また、2年目の板山はライトの守備で魅了します。6回表 7番 會澤のライト線長打コースの当たりも打者走者を2塁手前に刺し、8回一死1塁からの右前安打で3塁へ進もうとした走者を的確な送球でアウトにしました。
「(走者がすぐ次の塁へ行くと思ったが)コースを間違えなかったのでアウトに出来たと思う。打てなくても、守備は守備でしっかり切り替えてやらないと。そこは出来たと思うけど、まだまだですね」。打つ方では4打数0安打1併殺打と良いところがなかっただけに板山祐太郎外野手の口も重くなります。「技術的な面でも、アタマと身体が上手く噛み合っていないので、練習しかない」と殊勝な態度でした。
WBC強化試合最終戦(対オリックス・京セラドーム大阪)に先発した侍ジャパンの藤浪は、立ち上がりから150km/h台の速球を連発しますが、制球が定まらずトップの西野に四球を許し盗塁された挙句、安達のバントを一塁へ悪送球。あっという間に先制を許します。更に3番 吉田に左前適時安打を浴びて2点目を失います。
尚も一死満塁と大量失点のピンチでしたが、ここは藤浪が7番 鈴木を二ゴロ併殺に取って辛うじて防ぎました。結局、2回を投げて2安打0三振2四球2失点(自責0)。最速は153km/hも2つも盗塁を決められて、WBC本番を目前に課題は山積です。(試合は5対3で日本代表が辛勝)
藤浪晋太郎投手は、「(立ち上がりは)力勝負をしようとして、力み過ぎてしまった。・・(WBC本戦では)力を抜いた投球を」心がける事を心に刻んでいます。