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2017.3.6
マウンドに「よろしく」

甲子園球場で投手指名練習が行われ、メッセンジャー、岩田、岩貞、秋山、横山、小野の6投手が参加しました。

翌7日のヤクルトとのオープン戦(甲子園)に先発予定の岩田稔投手は、キャッチボールやランニングで汗を流した後、マウンドへ。投球動作をしながら、足場を踏みしめたり傾斜を見てみたり、マウンドの感触を確かめていました。体を屈めて、プレート付近の土に手を置く場面も。「今年初めてなので。『今年よろしく』と、挨拶しに行きました」と岩田。静かなマウンドに一人立ち、特別な時間を持ったようです。

前回の実戦登板は、宜野座キャンプ中の2月27日に行われた紅白戦。白組の先発として3回を投げ、1安打無失点の好投を見せました。打ち取った当たりは、すべて内野ゴロ。打たせて取るテンポの良い投球で、「自分の投球スタイルができた」と手応えを得ています。「生き残っていくにはああいう投球を続けていくしかないので、とにかく投げる時は自分らしく気負わず、変なことを考えすぎずに」と、オープン戦でも好投の継続を誓いました。

昨年ルーキーながら4勝を挙げた青柳、ここまで実戦で好投を続ける秋山、他にも横山や新人・小野など、先発5、6番手争いは熾烈に。若手投手との競争になりますが、「人は人なんで。とりあえず自分らしくいければと思う」と、12年目を迎える33歳はキッパリ。自身の投球に集中して、先発ローテーション入りを勝ち取ります。

「しっかり(イニングの)回数を重ねて、0を並べるのが一番」。勝ち星なしに終わった昨季の悔しさを胸に、岩田が聖地のマウンドに立ちます。

ドラフト2位の小野泰己投手は、前日5日の広島とのオープン戦で本拠地初先発。今までは登板翌日にブルペン入りしていましたが、「体の張りがいつも以上にあるので」とこの日は入らず、キャッチボールや室内練習場でのゴロ捕などで調整しました。

5日の登板は、3回を7安打4失点と悔しい結果に。試合後には、自身の投球を映像でチェックしたと言います。「昨日はシュート回転している球が多かったので、フォームが悪かったかなと。フォーム中心に見ました」とチェックポイントを挙げ、「体がファースト側に倒れていて、フォームのバランスが悪かった。キャッチボールからバランスを意識して投げて、ブルペンでも実戦を想定して質の高いブルペンになるように。しっかり修正して、次の試合までに準備していきたいです」と反省を口にしました。

「昨日の投球をいい経験にして、次に繋げたい。次はしっかり自分のスタイルで勝負できればと思います」。ほろ苦デビューから一夜明け、ルーキーの視線はまっすぐ前を向いていました。

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