- 2017.3.25
- チャンス掴むサヨナラ打!
WBC日本代表の藤浪晋太郎投手がチームに合流し、オリックスとのオープン戦(京セラドーム大阪)の試合前練習に参加しました。
23日にアメリカから帰国し、「今朝は5時に目覚めました」と時差ボケはありますが、体調は良好。久しぶりとなるNPB公式球でのキャッチボールにも、「投げやすいボールなので、大丈夫だと思う」と問題はなさそうです。
WBCでは、2次ラウンド以降登板機会なし。「全然投げていないので悔しい思いはあるけど、切り替えて、シーズンに向けてしっかり調整していきたい」と力を込めました。香田勲男投手コーチと話し合い、28日、ウエスタン・リーグのオリックス戦(鳴尾浜)に登板することが決定しています。
オリックスとのオープン戦、先発の岩貞祐太投手は、6回2/3を投げて6安打1失点。初回には3連打を浴び先制点を許しますが、二回を2安打されながらも粘りの投球で無失点に抑えると、三回は3者連続三振と立て直します。
「立ち上がりは変化球が多くなり、腕が振れなかったが、三回からはストレートを多めにすることで腕が振れるようになった」と岩貞。二回終了後には香田投手コーチの指示でブルペンへ向かい、投球することで修正を行ったといいます。「ちょっと投げて、バランスを少し修正しました。本来はイニング前の5球で調整できればベストだけど、ああいう方法もあるんだなと」。試合中に修正できたことを、香田投手コーチも「一つの成長」と評価しました。
「DeNA戦(18日・横浜)からはシーズンのつもりで投げている。修正するところもたくさん見つかったし、今年もやれるぞというところも出ている。シーズンが開幕しても、しっかり落ち着いて投げていきたい」。昨季10勝を挙げた左腕は、力強く語りました。
岩貞の後を受け六回二死から登板した桑原謙太朗投手は、七回まで打者4人をピシャリ。オープン戦では8試合に登板し、7回2/3を1失点と好投を続けています。金本知憲監督は「今の調子が一年間もってくれたら、大きな戦力になると思う」と期待を寄せ、香田投手コーチも「ずっと安定している。しっかり結果を残しているので楽しみですね」。昨季は一軍登板なしに終わった桑原の存在感が、登板を重ねるごとに増しています。
打線は、オリックスの新外国人左腕・コークの前に沈黙。六回終了まで、北條の内野安打のみに抑えられます。0-1で迎えた七回裏、この回先頭の梅野が中前安打で出塁すると、俊介が犠打を決めて一死二塁に。高山の二ゴロの間に梅野が三塁へ進み、二死三塁で上本博紀内野手が打席に入ります。コークの1ストライクからの2球目を捉えると、打球は中前へ。同点に追い付く適時打となりました。上本は、「打ったのはストレート。チャンスで1本が出ていなかったので、ランナーを還すことだけ考えて打席に入りました。上手く打ち返すことができた」と納得の一打を振り返りました。
同点のまま、試合は九回裏へ。先頭の鳥谷が中前安打で出塁し、一死から、糸原の犠打を投手・ヘルメンが失策し一死二、三塁。高山が敬遠され満塁になったところで、代打として中谷将大外野手がコールされます。カウント1-1からの3球目、チェンジアップを弾き返すと打球は二塁手の頭を越え中前へ。サヨナラ安打に、歓声が沸き起こりました。
「緊張していました。前に飛ばすことだけをしっかりしようと。結果が出て良かったです。多く打席をもらえる立場じゃないので、与えられた打席でいい結果を出せるように」と中谷。勝負強い打撃で、アピールに成功しました。
この試合では、糸井嘉男外野手が、右膝関節炎からの復帰後初めてフル出場を果たしました。4打席に立ち無安打だったものの、守備では軽快な動き。「不安はありますけど、いけるんじゃないかなと思う。あと1週間でしっかり」と話し、開幕を見据えました。